学部・研究科等ごとの目的
商学部で中心的に扱うのは、「企業や市場に関連する応用社会科学」です。そこで、学士課程(学部)では、企業や市場に関連した事象をさまざまな角度から分析・解明するために、経営学や会計学、マーケティング、金融論を理論的に修得するとともに、経済学、歴史学、社会学、心理学など幅広い隣接社会科学の知見を織り交ぜながら、それらを実学として現実世界へと応用する能力を養成します。
この明確な方針に基づいて設計された教育カリキュラム体系を通じて、商学・経営学およびその関連分野における専門知識の基盤を有するとともに、深い洞察力と良識ある判断力、卓越した倫理観を身につけた人材の育成を目指しています。
入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
【求める学生像】
一橋大学商学部は,企業や市場に関連した現象に対して進んで関心を持ち,それを深く観察することで解決すべき問題を設定し,社会科学的な思考・理論と現実に生じる事象との往復運動を繰り返しながら問題に対する創造的な解を導き,さらにリーダーシップを発揮してそれを実行に移せる人材の育成を使命としています。そのために,商学部に入学した学生は,経営学,会計学,金融論,マーケティングといった領域を中心として,「企業や市場に関連する応用社会科学」を,少人数のゼミナールにおけるきめ細かな指導と,基礎から応用へと着実に展開する段階的なカリキュラムを通じて,学んでいきます。入学後に学修を効果的に進めるためには,社会全般に対して高い関心をもっていることが重要です。企業や市場に限らず,様々な社会的問題に対する関心を抱くことは,自ら課題を見つけ,主体的に学んで,解決策を導こうとする意欲の源泉になるからです。
企業や市場に関連する応用社会科学を理論的に深く理解し,社会事象を実証的に分析するためには,高度な数理的・論理的能力が必要となります。さらに,国際社会で活躍するためには,外国語によるコミュニケーション能力だけでなく一般的な言語能力が不可欠です。高等学校までの学習において,これらの基礎を身につけておくことにより,商学部での学びはより充実したものとなるでしょう。
【入学者選抜の基本方針】
【求める学生像】に示した知識・能力等を備えているかどうかを判定するため,「知識・技能」,「思考力・判断力・表現力等の能力」,「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」を次のような入学者選抜において評価します。
一般選抜では,大学入学共通テスト及び個別学力検査(国語・外国語・数学・地理歴史)によって「知識・技能」及び「思考力・判断力・表現力等の能力」を評価します。
学校推薦型選抜では,大学入学共通テスト及び個別学力検査(小論文と面接)によって「知識・技能」及び「思考力・判断力・表現力等の能力」を評価するとともに,個別学力検査(面接),調査書,推薦書及び自己推薦書によって「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」を評価します。
さらに,私費外国人留学生選抜を実施して,世界各国の留学生を積極的に受け入れています。
教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)
一橋大学商学部で学ぶ商学とは、「企業や市場に関連する応用社会科学」といえます。すなわち、商学とは、企業や市場に関連した現象を分析対象とし、これを経営学、会計学、金融論、マーケティングという主要領域のみならず、経済学、歴史学、社会学、心理学等幅広い隣接社会科学の知見を援用しつつ、多面的な角度から分析・解明し、それらを実学として現実世界へと応用する学問です。
商学部では、①深い洞察と効果的なコミュニケーション・スキルを併せ持つリーダーシップ、②高度な専門的スキルに支えられた創造性、③他者を思いやりグローバルな視野を持つ高い倫理性や高潔な精神を備えた人材を育成します。そのために、以下の教育課程編成の考え方に基づく、学修内容及び学修方法、学修成果の到達目標、学修成果の評価方法による教育課程を設けています。
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)
1875年に「商法講習所」として開設された一橋大学は、その前身である東京高等商業学校・東京商科大学の時代から、強い使命感と客観的な分析力、深い思考力を備えた高度専門職業人を育成し、日本のみならず世界の経済社会の発展を支えてきました。
1.修得する能力・資質等
商学部は世界で最も長い歴史をもつビジネススクールのひとつとして、その伝統を直接受け継ぎ、企業や市場に関連した現象に対して進んで関心を持ち、それを深く観察することで解決すべき問題を設定し、社会科学的な思考・理論と現実に生じる事象との往復運動を繰り返しながら問題に対する創造的な解を導き、さらにそれを実行に移せる人材の育成を使命としています。 こうした人材は、①深い洞察と効果的なコミュニケーション・スキルを併せ持つリーダーシップ、②高度な専門的スキルに支えられた創造性、③他者を思いやりグローバルな視野を持つ高い倫理性や高潔な精神を備えていなければなりません。 商学部における学修を通じ、学んだことを単に知識のレベルにとどめるのではなく、直面する問題の解決に向けその知性を創造的に動員できる「強い実践志向」と、使用する言語や文化的背景の相違に制約されることなく自らの能力を発揮できる「高い国際性」を兼ね備えた人材として、国内外で社会に貢献し活躍していくことが期待されます。
2.修得した能力・資質等の判定方法
学部履修規則に定められた卒業要件を満たしたことをもって、『1.修得する能力・資質等』に示した能力および資質等を身につけたものと判定します。