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教育学部(教員養成)

 
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教育研究上の目的と3つの方針

学部・研究科等ごとの目的

学部の教育理念・目的
現在の日本の教育現場は多様で複雑な課題に直面し、その解決に向けて教員に高い指導力が求められています。高い指導力とは教科に関する深い知識や緻密なカリキュラム構成力に支えられた児童・生徒を惹きつける授業力を前提としつつ、さらには他者との対話能力、新しい教育課題に向き合いながら学びの場を創出する能力、学校全体としての教育活動を充実させる優れたコーディネート能力といったさまざまな力量によって発揮されるものです。本学部はこのような総合的・実践的な指導力をもった質の高い学校教員を養成します。本学部がめざすのは学校及びそれを含む地域社会における教育を担い、共生型地域社会の創造に主体的に貢献できる国際的な視野と深い専門知識と幅広い教養を身に付けた人材の育成です。

 基本的な教育目標は以下の3つです。
 (1) 沖縄唯一の教員養成学部として、沖縄の歴史的・環境的・文化的及び社会的特性を活かし、持続可能な地域社会の形成に主体的に参加し貢献できる小学校及び中学校教員など、沖縄を中心にこれからの教育界を担う人材を育成します。
 (2) 国際的な視野と教養を涵養するとともに、子どもの教育と、教育に関する深い専門性を自ら探求し、発見・創造していく人材を育成します。
 (3) 学びの場を豊かにするための創造性や人と人とを結ぶなどのコーディネート能力を培うことで、現代的・地域的教育課題に柔軟かつ適切に対応できる総合的・実践的指導力をもった人材を育成します。

入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)

1.学部の教育理念・目的
 教育学部は、沖縄唯一の教員養成学部として、教職教養、市民的教養、教科等に関する深い理解を基盤に、小学校、中学校、特別支援学校等さまざまな教育現場が抱える多様な課題、また島しょ的地域特性や平和共生等沖縄ならではの教育課題と誠実に向き合い、協働しつつ学び続けることができる教師や教育分野の専門家の養成を目的としています。卒業後には、沖縄県をはじめとする全国の学校や教育の現場において、人格・能力共に優れた教員等として活躍することが期待されます。

2.求める学生像
【学部/課程共通】
 本学部は、1課程(学校教育教員養成課程)3コース(小学校教育コース・中学校教育コース・特別支援教育コース)から成ります。学校教育教員養成課程では教育という営みの本質を学びつつ、主として学校教育に関わる今日的な問題に真剣に取り組もうとする、次のような人材を求めています。

  教員として主体性をもち、子ども及び社会と関わっていきたい人
  教育の理論と実践を広く深く学ぶ意欲のある人
  高等学校での基礎学力を身に付け、思考力・判断力・表現力をもつ人
  沖縄の歴史的・環境的・文化的・社会的特性を活かしながら、グローバルな視点に立って教育活動に携わりたい人

3.高等学校等で履修すべき科目や習得しておくことが望ましい資格等
【学部/課程共通】
 本学部は幅広い教養や興味関心が求められる教員を養成するため、高等学校等の教育課程を尊重しており、授業科目を偏りなく学んで基本的な学力を身に付けていることを期待します。これに加え、下記の専攻・専修では次のような学びや科目の履修を望んでいます。

[小学校教育コース学校教育専攻 ]
 小学校教員は全教科を教えることになるため、高等学校の教育課程を満遍なく履修することに加えて、各自の興味・関心に応じて様々なことを学び、子どもや学校に関わることについて興味や関心を深めていることを望みます。

[ 小学校教育コース教科教育専攻 ]
 特定の教科に強みをもつことで将来自信と誇りをもって学校現場に立つことを期待しますが、同時に小学校教員は全教科を教えることになるため、いずれの教科に対しても学ぶ意欲をもち、高等学校の教育課程を満遍なく履修することを望みます。また、学んだことを活用しようとする課題意識や、主体性をもって多様な人々と協働しながら学ぶ態度を、高校生活をとおして育んでいることが望まれます。

[ 小学校教育コース教科教育専攻・中学校教育コース教科教育専攻共通 ]
 数学教育専修(履修すべき科目):数学Ⅰ・A、数学Ⅱ・B、数学Ⅲ
音楽教育専修:① 高等学校までに培った論理的思考や豊かな感性が入学後の専門性の高い音楽科教員養成の基礎となります。② 基礎的な楽典、用語、音楽史などの知識や小中学校の教科書にある歌唱曲のピアノでの弾き歌い、そして基礎演奏技術が望まれます。
 技術教育専修(履修が望ましい科目):数学については、数学Ⅰ、数学A、数学Ⅱ、数学B、数学Ⅲ(特に微分・積分)。理科については、物理基礎、物理、化学基礎、化学。
 生活科学教育専修(履修が望ましい科目):家庭については、家庭総合。

4.入学者選抜の基本方針
 HP参照のこと

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教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)

学校教育学士教育プログラムでは、琉球大学のカリキュラム・ポリシー、及び以下の方針に則りカリキュラムを編成・実施します。

[教育課程編成の方針]
 ディプロマ・ポリシーに掲げた目標を達成するため、以下に示す方針に基づき共通教育及び専門基礎教育と専門教育からなる4年間一貫した教育課程を編成し、その体系性や構造をカリキュラム・マップに示します。
(1)現代的・地域的な教育課題に向き合い、自律的に行動できる教育の専門家に求められる教職教養及び市民的教養を形成するために、共通教育科目、及び学部共通科目として「教育の総合的理解科目」と「現代的・地域的教育課題に関する科目」を配置します。
(2)各コース・専攻・専修の専門性に応じて、小学校教諭、中学校教諭及び特別支援学校教諭の一種免許状のいずれか、もしくは複数を卒業要件として課すことによって、取得免許に応じた教育内容に関する理解や、教育実践を遂行する基礎的な能力を形成します。
(3)子どもや学校・学級に関する理解、それを基盤とする教育実践を遂行する能力、及び同僚性に基づくコミュニケーションのスキルを獲得するために、1年次から系統的に「教育実践に関する科目」を配置します。
(4)各コース・専攻・専修の専門性に応じた高度な実践的指導力、省察力、コミュニケーション・スキル、問題解決能力等を育成するために、「初年次科目」から「卒業研究」に至るまでの「専修専門科目」を体系的に配置します。

[教育課程における教育・学習方法に関する方針]
 本プログラムでは、大学内の学習の場で提供される講義系・演習系科目と、学校などの教育現場で実践を行う実習系科目との双方を組み込んだ系統的な教育課程の実施により、理論と実践とを往還的に学ぶことができます。
 以上の特徴をもつ教育課程を実施するにあたっては、ディプロマ・ポリシーに掲げた目標に即して、次のような教育・学習方法を採用します。

(1)教職教養と市民的教養を基に、教育の専門家として自律的に行動できる。
 学部共通科目の「教育の総合的理解科目」において、教員の責務、教育に関する基礎的な概念、発達や学習に関する理解、教育課程の意義、教育の制度的・社会的な役割等についての理解を形成します。
 共通教育科目において、憲法、人間関係や心理、情報科学、外国語を中心とする幅広い教養を獲得します。
 以上の科目領域においては、講義を中心としながら、議論、発表、調査活動等を通して、教育の専門家としての自律性を形成します。

(2)授業と学びのために必要な教科の内容及び指導法に関する深い理解を形成している。
 【小学校教育コース】では、「小学校教科に関する科目」で修得した教科内容に関する理解を基盤に、小学校の「各教科の指導法科目」や演習科目にて教材研究や学習指導案作成等を行うことにより、授業と学びの視点から教科内容とその指導法を捉えられるようにします。
 【中学校教育コース】では、各教科教育専修が提供する「専修専門科目」において、当該教科を構成する学問・芸術等の深い理解を形成します。その上で、中学校の「各教科の指導法科目」や演習科目にて教材研究や学習指導案作成等を行うことにより、授業と学びの視点から教科内容とその指導法を捉えられるようにします。
 【特別支援教育コース】は、取得する基礎免許状の種類に応じて、以上の小学校教育コースもしくは中学校教育コースに準じます。

(3)子どもへの理解や学校・学級に関する課題認識に基づき、教育実践を遂行できる。
 学部共通科目「教育の総合的理解科目」における「教育心理学」では、子どもの心身の発達及び学習の過程に関する基礎を理解します。また、「特別の支援を必要とする多様な子どもへの理解と支援」、「介護等体験指導」、「生徒指導論」、「教育相談」、「学校カウンセリング」では、一人ひとりの子どもの個性やニーズに応じた指導の意義や方法を理解します。
 学部共通科目「教育の総合的理解科目」における「総合的な学習の時間の授業づくり」、「道徳教育の理論と実践」、「特別活動論」では、学校や学級の実態に応じて教科外学習を実践するための基礎的な理解とスキルを形成します。
 1年次から系統的に配置する「教職体験Ⅰ」、「教職体験Ⅱ」(「子ども学フィールドワーク」、「インクルーシブ教育フィールドワーク」)、及び「教育実習」等の「教育実践に関する科目」では、実際に子どもに接し、教師の仕事を体験することによって、子どもや学校・学級の実態に応じた教育実践を遂行できるようにします。
 以上に加え【特別支援教育コース】では、「専修専門科目」において特別支援教育に関する専門性を形成し、子どもの多様なニーズに応じた教育実践を遂行できるようにします。

(4)専門家チームの一員として、同僚性を発揮して学校経営に参加するためのコミュニケーション・スキルを獲得している。
 「初年次教育」で修得する各専修の専門性に応じたアカデミック・スキルを基に、共通教育科目や「専修専門科目」、及びそれらの集大成である「卒業研究」において、繰り返し議論・発表やレポート作成を行うことにより、自らの考えや意志を的確に表現できるようにします。
 1年次から系統的に配置する「教育実践に関する科目」では、実際の学校現場における授業や学級経営などについて学生同士で議論したり、大学や実習先の指導教員と意見交換したりすることを通して、同僚性を構築する意義を理解すると共に、その基礎となるコミュニケーション・スキルを養います。
 いずれの科目においても主体的かつ対話的な学びを重視し、自分の役割を認識したうえで他者と協働して学校や子どもをめぐる様々な課題の解決に取り組む姿勢を身に付けます。

(5)専修分野に関わる高度な理解や探究法を基盤に、自らの実践的課題を省察し、力量を形成するために学び続けることができる。
 「専修専門科目」における必修科目「初年次科目」では、各専攻・専修における探究法の基礎を養い、それを「専修専門科目」における探究的な学習活動によって洗練させます。
 各専修の専門性に応じて獲得した探究法を、「各教科の指導法」や「教育実践に関する科目」における教育実践の構想や省察において活用することにより、自らの実践を省察できるようにすると共に、課題の発見と解決を繰り返しながら学び続ける姿勢を形成します。
 4年間の学びの集大成である「卒業研究」や「教職実践演習」では、教育実践、及び各専修の専門分野における学術的・芸術的実践において、探究と省察を重ねることにより、教育の専門家として学び続ける姿勢とスキルを獲得します。

(6)インクルーシブ教育の理念に基づく特別支援教育やICT教育、島しょ的地域特性や平和共生等の現代的・地域的教育課題に向き合い、保護者や地域の住民、他の専門家と共に協働して、問題解決を推進できる。
 インクルーシブ教育の理念に基づく特別支援教育については「特別の支援を必要とする多様な子どもへの理解と支援」、ICT教育については「教育におけるICT活用」といった学部共通の必修科目において、現代的教育課題に関する認識を形成すると共に、教員として必要な対応方法を理解します。
 「現代的・地域的教育課題に関する科目」を断続的に履修することにより、現代社会の諸問題や沖縄独自の問題等についての基礎的な知識を獲得し、各自の専門性や課題意識の深化につなげます。また、教員としてどのように向き合い、解決に向けた実践が可能なのかについて、受講生同士で議論する機会を設けることにより、協働して問題解決するために必要なスキルを形成します。

[学習成果の評価の方針]
 成績評価は、「琉球大学における成績評価に関するガイドライン」に基づき、授業科目の達成目標と本プログラムの学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)との関連を示し、基準となる目標に達成したかを測定できるように、以下の方針に則り実施します。
 各科目において成績評価の基準と成績評価の方法をシラバス中に明示し、授業の到達目標の達成度を客観的に測ることで実施します。成績評価の方法は、定期試験、小テスト、レポート、実演、学習記録及び発表・報告など多様な方法の中から適切な方法を選択または組み合わせて実施します。
 なお、個々の学生の4年間の学習成果については、「教職カルテ」における学生の自己評価等を用いてディプロマ・ポリシーに示した目標の達成状況を把握します。また、学部(課程)としては、学生調査結果等を組織的に検証することにより、教育課程全体について総合的に評価し、教育の質保証の継続的改善に取り組みます。

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学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)

 教育学部は、琉球大学の「自由平等、寛容平和」の建学の精神の下、本学のディプロマ・ポリシーに基づき、小学校、中学校、特別支援学校等さまざまな教育現場が抱える多様な課題、また島しょ的地域特性や平和共生等沖縄ならではの教育課題と誠実に向き合い、協働しつつ学び続けることができる教師や教育分野の専門家の養成を目指しています。本プログラムの修了者は、沖縄県をはじめとする全国の学校や教育の現場において、人格・能力共に優れた教員等として活躍することが期待されます。
 このような人材を育成するために、本プログラムでは、所定の課程を修め、必要な単位を修得し、次の目標を達成した者に、学士(教育学)の学位を授与します。
(1)教職教養と市民的教養を基に、教育の専門家として自律的に行動できる。
 [自律性を支える教育に関する専門的知識と市民的教養]
(2)授業と学びのために必要な教科の内容及び指導法に関する深い理解を形成している。
 [教科の内容及び指導法に関する深い理解]
(3)子どもへの理解や学校・学級に関する課題認識に基づき、教育実践を遂行できる。
 [子ども理解と学校・学級の実態に即した教育実践遂行力]
(4)専門家チームの一員として、同僚性を発揮して学校経営に参加するためのコミュニケーション・スキルを獲得している。
 [同僚性に基づくコミュニケーションのスキル]
(5)専修分野に関わる高度な理解や探究法を基盤に、自らの実践的課題を省察し、力量を形成するために学び続けることができる。
 [専門分野の理解や探究法に基づく省察力と学び続ける力]
(6)インクルーシブ教育の理念に基づく特別支援教育やICT教育、島しょ的地域特性や平和共生等の現代的・地域的教育課題に向き合い、保護者や地域の住民、他の専門家と共に協働して、問題解決を推進できる。
 [現代的・地域的課題に対する協働的な問題解決力]

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