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総合人間自然科学研究科(医科学専攻・修士)

 
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学部・研究科等の特色等

学部・研究科等の特色等

[医科学コース]
近代医学は、生物学・物理学・化学・工学などの自然科学の進歩の成果を結集して発展してきました。さらに現代、医学はゲノムサイエンス・分子生物学・発生生物学(発生・分化・再生)などの生命科学の成果をもとに目覚ましいスピードで発展し、遺伝子療法・再生医療・生殖医療などの今日の先端医療を形成しつつあります。他方、先端医療の進歩による脳死・臓器移植・体外受精・遺伝子治療と生命倫理との調和、超高齢化社会の到来による疾病構造の変化、患者のQOL<Quality of Life(生活・生命の質)>の重視など、医学・医療を取り巻く社会環境は大きく変革しています。この急速に発展する医学・医療に的確に対応するためには、自然科学のみならず人間主体の人文科学と医学の調和を目指した医科学(Medical Science)の発展・充実が望まれます。このことにより、今後、ますます複雑化する医療・福祉などの社会的諸問題を包括的に捉えうる 専門家の育成が可能となります。
そのため、自然科学系学部(理学、農学、薬学、工学など)のみならず、人文学系学部(心理学、社会学、経済学、教育学など)を含む幅広い医学部(医学科)以外の学部卒業者を、医科学へと導く教育・研究システムが必要です。
 医科学コースでは、医学部(医学科)以外の出身者を対象に、医科学に関する幅広い知識を体系的、集中的に教育することにより、高度に専門化した知識と技術を身に付けた医科学分野の研究者・教育者を養成し、さらに社会的諸問題について医科学を基礎として包括的に捉えうる人材を育成しようとしています。

[公衆衛生学コース]
 公衆衛生学コースは2018年度から開設し、四国で唯一の修士(公衆衛生学)の学位を授与することができる教育体制を整えております。そうした教育環境、ノウハウを活用して、2020年度からは2年以上の実務経験を有する医師等を対象とした公衆衛生学コース(一年コース)も開設しました。
 公衆衛生学コースのカリキュラムは、既に単独で、①疫学、②生物統計学、③医療政策学・医療管理学、④環境保健学、⑤社会医学、医倫理学、行動科学、といった欧米の公衆衛生大学院での必須科目である5つの分野をカバーしており、修士(公衆衛生学)の学位を授与する国際基準(5つの方法論を必須科目とする履修)を満たしているのみならず、医療情報のデータマイニングやコンピュータを使った医療情報システムを構築した実績により、ビッグデータの解析や医療管理および医療情報のICT化にも対応できる予防医学・地域医療学の専門家を育成します。

[ヘルスケアイノベーションコース]
2021年度に開設したヘルスケアイノベーションコースは、医学と工学を融合し新たな革新的技術を創出する「イノベーター」を養成する、日本でも数少ない医学科のコースです。
 ヘルスケアイノベーションコースでは、「人と人の繋がり」をベースとして、医工学的な切り口でヘルスケアに関連したイノベーションを創出できる人材を育成します。
また、地域の中核としてこれらを担いつつ、高度医療も提供する大学病院において、領域横断的な視点で「壁に阻まれ埋蔵状態のリソース」を発掘し活用する役割を持つInnovative Resource Manager (IRM)を育成します。IRMは、インシデントなど医療安全の課題を解決し、病院経営にプラスの効果をもたらし、埋蔵リソースから新たな価値を見いだすことに貢献します。

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