学部・研究科等ごとの目的
本研究科は、膨大なデータを収集し、分析に必要なデータ解析の理論や手法にかかる「データアナリティクス力」、及びコンピュータを駆使し、データを意味ある形に変換し、活用できるようにする「データエンジニアリング力」を、社会潮流の把握に基づく課題背景の理解を基盤として膨大なデータの分析から創出する新たな価値を社会実装する「社会展開力」に収れんさせることができる人材、すなわちデータサイエンス人材を育成することを目的とする。
各専攻の目的は次のとおりとする。
(1) データサイエンス専攻
データアナリティクス、データエンジニアリングにかかる知見をベースに、社会的・学術的意義の大きい具体的課題を発見し、適切な課題解決策を提示する能力を有して幅広い社会領域で活躍する、また国際社会にも通用するデータサイエンス人材を育成する。
(2) ヘルスデータサイエンス専攻
データサイエンスにかかる基礎理論と技術に習熟し、人類の抱える健康、医療の諸課題を解決するための論理の定式化を行い、データサイエンスの手法を駆使して諸課題を解決する研究を、立案・施行・評価・改善するプロセス(PDCA)を実行できる人材を育成する。
入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
<データサイエンス専攻>
データサイエンス専攻の理念を共有し、データサイエンス力を創造的に活用することで新たな価値を創出できる能力を身につけたいと志望する以下のような学生を求める。
・データサイエンスを深く探求し、独創的かつ革新的なデータサイエンス技術を自ら開発する意欲を持つ人
・現実社会の課題に実践的に取り組むことで、データサイエンス力を通じて諸分野の発展に貢献し、データサイエンスの新たな可能性を引き出すための研究を行う意欲を持つ人
・社会人入学者に対しては、実社会での豊かな経験に基づいた問題意識を持ち、より高度なデータサイエンス力を身につける強い意欲を持つ人
なお、入学者の修得しておくべき知識等の内容と水準を以下の通りとする。
博士前期課程相当の教育・研究を通して,専門分野において研究を遂行できる十分な学力を身につけており,論理的に思考する能力をもっていること。
国際会議やシンポジウム等において,研究活動の成果を発表するだけでなく,国内外の研究者と議論のできる語学力とコミュニケーション能力を身につけていること。
教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)
○データサイエンス専攻
データサイエンス専攻が提供するカリキュラムは、最先端のデータサイエンス力を涵養すべく構成する。一連の科目を履修し、かつ、博士論文を取りまとめることで、上述のディプロマポリシーを達成できる学生を育成することを目指し、以下のように教育課程を編成する。
・最先端のデータサイエンス技術を俯瞰するため「デーサイエンス特別講義」及び「データサイエンス特別講究」を配置する。
・独創的かつ革新的なデータサイエンス技術を自ら開発するなど、データサイエンスを深く探求し、高度な研究を通じて諸分野の発展に貢献するための「データサイエンス特別研究指導」を配置する。
○ヘルスデータサイエンス専攻
ヘルスデータサイエンス専攻博士後期課程では、博士前期課程「基礎教育」で扱った3つの専門領域(生物統計学、研究デザイン学、ヘルス情報テクノロジー学)をさらに深め、以下のような最先端の学問を学ぶ。
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)
○データサイエンス専攻
<知識・理解>
・データサイエンスを深く探求しつつ、データサイエンス技術を自ら開発するなど、主体的に各応用分野における課題を発見し、データサイエンス力を通じて諸分野の発展に貢献する高度な知識を獲得している。
<汎用的技能>
・現実社会における課題を追究するための計画立案及び課題解決に必要なデータサイエンス力を深く修得している。特に、独創的かつ革新的なデータサイエンス技術を自ら開発し、適切な課題解決策を考案することができる。
・豊かな表現力で、国内外の様々な分野の人々と円滑にコミュニケーションを図ることができ、学術研究に相応しい発表・討論ができる技能を修得している。
<研究能力と創造的思考力>
・データサイエンスにかかる社会的、技術的潮流に対する洞察力をもち、独創的かつ革新的なデータサイエンスを自ら創生し、データサイエンスの新たな可能性を引き出す高度な研究力・創出力を備えている。
・データサイエンスに関する高度な能力に基づき、国際社会や地域社会に貢献を図る高い意識を持ち、様々な人々と協同して課題解決を図る深い態度・志向性を有している。