学部・研究科等ごとの目的
農学部は,「知と実践の融合」を図る取り組みのなかで,食料,生命,環境,獣医療等の領域に関する教育研究を行うとともに,豊かな人間性と国際的な幅広い視野と創造性をもって人類及び動物の生存と福祉に貢献できる人材を養成することを目的とし,各学科の教育研究上の目的は,次のとおりとする。
【生命環境農学科】
地域規模から地球規模までの広範な課題に対応できる学際的かつ総合的な視野を有し、乾燥地等における環境問題の解決、農林業を通じて培われた地域資源の保全管理、有用生物資源の発掘と利活用による食料生産の推進、生命現象の解明とその応用を通じて人類の生存や生活改善に貢献する人材を養成する。
入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
農学部では、人類の持続的生存と福祉への貢献を目指す次のような人を求めています。
1.文化、社会、自然に関する基本的な知識・技能を有する人
2.大学で学ぶにあたり、基礎的な思考力、判断力、表現力を修得している人
3.自己の能力を継続的に向上させようとする意欲がある人
4.倫理観及び責任感をもち他者と協働して社会に貢献したいと考えている人
5.食料、環境、いのちについて強い関心を持ち、自主的、自発的に学ぶ意欲を持つ人
6.国内外で農学の発展に積極的に貢献したいと考えている人
【生命環境農学科】
生命環境農学科では、農学部の入学者受入の方針に基づき、傾聴力を有し、視野を広げ、創造力を養う意欲をもった、次のような人を求めています。
1.食料、環境、生命に関心を持ち、高等学校等で履修する科目の基本的な知識を有する人
2.基礎的な科学的思考力と判断力を持ち、その多面的な向上と深化を志す人
3.自己の能力を継続的に向上させ、乾燥地の農業や環境問題、地域資源の保全や活用、生物資源の発掘や育種、生命現象の解明や応用について主体的に探究する意欲を持つ人
4.健全な倫理観と使命感を持ち、自身の考えを表現する力、力を合わせて活動する力を備える人
生命環境農学科では、これらの人を受け入れるため、入学者に求める能力やその評価方法を、知識・技能、思考力・判断力、表現力、意欲などと関連付けて明示し、大学入学共通テストを利用する一般選抜のほか、総合型選抜、学校推薦型選抜、社会人を対象とした選抜などを活用して多面的かつ総合的な評価による入学者の選考を行います。
教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)
農学部は、大学の教育課程編成・実施の方針に加え、動植物のいのちを育む力、守る力、探究する力を養う教育を実践します。そのために各学科の「専門科目」または「専門教育科目」を通じて、基礎的専門知識と課題探究能力を備え、実践力のある人材を育成出来る様な教育課程を編成し、実施します。
生命環境農学科は、大学の教育課程編成・実施・評価の方針に従うとともに、卒業認定・学位授与の方針(DP)で示した能力を修得するために、以下の体系的な教育課程を編成し、実施します。
教育課程の編成の方針
・専門教育においては、専門科目を学科共通専門科目とコース専門科目に区分し、段階的に導入から応用、探究へとつながるカリキュラムを構成します。
・学科共通専門科目では、基礎科目と発展科目を設け、農学を学修する上で必要となる専門知識の導入を図ります。さらに、農学を幅広くより深く理解するための探究科目を設定します。
・コース専門科目では、基幹科目と展開科目を設け、各コースで求める能力を達成するために、応用と専門的技能の修得を図ります。
教育・学修方法に関する方針
・農学における課題解決能力や社会的実践力を修得するために、理論中心の講義、対話型・参加型形式を含む実践中心の演習、実験を有機的に連携させ、DPで示した能力を修得できる教育を行います。
学修成果の評価の方針
・学部の定める成績評価基準に基づき、試験、レポート等により農学における学修成果の到達度を厳格に評価します。
・農学における学修成果の可視化に努め、教育課程を検証します。
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)
農学部は,大学の卒業認定・学位授与方針に加え,学生が各学科における学修と経験を通じて,次の要件を満たしたときに「学士(農学)」または「学士(獣医学)」の学位を授与します。
生命環境農学科は,大学の卒業認定・学位授与方針で示した能力,農学の基礎と応用に関する共通的な能力に加え,以下のいずれかの専門的な能力を身につけることを学位授与の要件とします。
1.乾燥地を中心とした開発途上国における環境問題の解決や持続可能な農業農村開発に関する深い知識と技能を有している。
2.里地里山における環境と資源の適切な管理,それらを活用した地域経済振興に関する深い知識と技能を有している。
3.持続性のある農業生産に資するための,生物資源の発掘と育種,高度利用に関する深い知識と技能を有している。
4.食料・健康・環境等の諸問題を解決するために,化学の視点から生命の本質を理解し,生物資源や食品機能の利用に関する深い知識と技能を有している。