学部・研究科等の特色等
本専攻の教育の特色として,以下の点が挙げられます。
【集中連続(モジュール)型授業】
本専攻は,事例研究や討論を取り入れた授業を行うために,講義テーマを徹底的に検討できる集中連続(モジュール型)授業を採用しています。通常の大学院では,毎週1時限(90分)の授業を行いますが,こうした形態では,学生のプレゼンテーション,グループワーク,ディスカッションが中途半端になるだけでなく,1テーマを数週に分散して講義するため,学生がテーマに集中することが難しくなります。
集中連続(モジュール型)授業では,1つの授業を,2時限(180分)ないし4~5時限(360分~450分)を使って集中的に学習します。こうした授業形態の有効性は,本学がこれまで実践してきた社会人向け大学院プログラムにおいて実証済みです。通常,夜間講義は,2時限連続の授業とし,土曜日は,4時限もしくは5時限連続授業とします。しかし,4時限連続授業の場合,毎月1回の開講となるため,授業の間隔が1ヶ月空いてしまいますが,その間の予習・復習は教育支援・学習管理システム等を活用し,学習効果を高める工夫をしています。例えば,準備・予習期間には,掲示板及び共有フォルダを利用して事前に課題を提示し,授業までに分析・検討してもらいます。復習期間には,掲示板を利用して授業内容に関する質問を受け付け,授業後の課題レポートは共有フォルダにアップロードすることができる仕組みを整えています。
【実践的な教育】
本専攻において柱となる科目は,実践科目である「ケーススタディ」と「ビジネスプランニング」です。以下では,これらの科目においで何を学ぶかについて説明します。
1.ケーススタディ・・・組織が抱える問題の本質を捉え解決案を策定する
「ケーススタディI・II」のねらいは,「企業の抱える問題を診断し,解決策を見いだす能力」,すなわち,問題解決能力,意思決定能力を養うことにあります。ケース(企業事例)が抱える問題の本質を見抜き,優れた解決案を見出すためには,戦略,マーケテイング,組織,会計・財務の観点から複眼的に分析を行うことが不可欠です。授業では,1年次前期に開講される基本科目(ベーシック)において習得した基礎知識を活用しながら分析が進められます。1年次後期の「ケーススタディI」では,ケースを分析するための基本手法を学び,2年次に開講される「ケーススタディII」では,より実践性を強め,様々なタイプのケース分析を通じて,多様な経営問題に対応できる能力を身に付けます。
2.ビジネスプランニング・・・自分のアイデアを実現可能なプランに練り上げる
「ビジネスプランニングI・II」のねらいは,「新規事業を企画し,それを事業計画書(いわゆるビジネスプラン)としてまとめ上げる能力」を養うことです。優れたビジネスプランを作成するためには,戦略,マーケテイング,組織,会計・財務など1年次前期に開講される基本科目(ベーシック)で習得する知識を統合することが必要となります。1年次後期の「ビジネスプランニングI」では,ビジネスプランの設計思考及び作成手法を学び,2年次に開講される「ビジネスプランニングII」では,より実践性を強め,独自のビジネスプランを作っていきます。