学部・研究科等ごとの目的
◆材料エネルギー学部の理念・目的
エネルギー課題の解決には、製品を構成する材料・素材の高効率化、高付加価値化が鍵を握っており、省資源化と脱炭素を両立する材料イノベーションを創出する力が必須となっている。材料は、最終製品の構成物である一方で、最終製品の各種機能の源泉であり、持続可能性の重要性が叫ばれる中、成長が期待される環境・エネルギー分野に向けた材料の高性能化と迅速な社会への実装が求められる。
本学部では世界的なエネルギー課題を俯瞰的に理解し、持続可能な社会の構築に材料分野から貢献できる高度専門人材や材料工学とインフォマティクスの知見スキルとの融合によりグローバルな視点から企業におけるイノベーションを創出し、デジタル化の推進や地域産業の振興に貢献できる人材を養成するため、材料の専門知識を軸にして、エネルギー政策を俯瞰的に理解できる教育やアントレプレナーシップ教育によるマテリアル起点の社会実装教育を展開する。
入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
詳しくは大学のウェブサイトを参照してください。
教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)
ディプロマポリシ-(DP)に示した5つの学修目標を達成するため、次のように全学共通教育と専門教育からなる教育課程を編成する。
全学基礎教育として、「島大STEAM科目群」「ユニバーサル科目群」「地域創生科目群」「教養育成科目群」を編成し、全学CPが定める目標への到達を促す。また、自己のもう一つの成長の可能性を実現させるため、材料エネルギー学部の専門分野の枠を超えて学ぶ「島大クロス教育」を履修可能とする。これらの教育を通じ、学生の知的好奇心・探究心を活性化させ、幅広い知識や情報収集力、コミュニケーション能力など社会に貢献し、活躍するためのリテラシーを身につける。
専門教育科目では、以下のように科目を配置する。
1.エネルギー問題に関する基本的な知識の修得と同問題への関心を高め、材料を学ぶ上で必要な基礎科学の知識を修得する科目を配置し、実用材料の現状と課題を知り、材料が社会において果たす役割やSDGsに掲げられている目標を達成するための方法を理解する。年次進行に合わせ、新材料の研究開発に必要となる先端金属材料、バイオマテリアル、ナノ・機能性材料の専門知識を身に付ける科目を配置する。
2.材料工学を深化させるツールを修得するため、マテリアルズ・インフォマティクスに資するデータサイエンスの活用方法及びデータ処理技術を修得し、機械学習による計算科学におけるデータ活用について理解するための科目を配置する。
3.グローバルな感性を養い専門性を高めるための海外大学と連携の上、材料工学に関する専門英語の読解力や記述力、コミュニケーション能力を養う科目を配置する。
4.課題の本質がどこにあるかを解析し、その課題を解決するために必要となる知識を見出し、学ぶ動機付けを与える科目を配置する。また、地域の特徴でもある材料分野における産業振興に向け、研究成果を社会実装し、社会課題の解決を目指すデザイン力を身につける科目を配置する。
5.企業ニーズを踏まえた主体的な学びを促すため、新材料・エネルギー技術を活かした事業化構想作り、企業の実課題を題材にしたチームプロジェクト演習、インターンシップを配置する。
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)
■人材育成目標(社会における顕在・潜在ニーズ、卒業生が身につけるべき資質・能力)
材料エネルギー学部では、材料工学に関する専門性を身に付け、地域のみならず我が国の発展に貢献できるよう、材料が持つ複雑性や多面性・アプローチの多様性を理解して得られる課題抽出能力・表現力・社会実装力の育成を目指す学士・修士一貫型教育における学士課程での教育を通じて、材料工学の専門性を活かした新しい価値を創出できる創造性豊かな高度専門人材としての資質・能力を身に付けた者に学士(工学)を授与する。
■学修目標(目標としての学修成果)
1.持続可能な社会の形成に関する現実課題を理解し、材料工学分野の知識・技能を身につけ新材料の研究開発を先導することができる。
2.情報収集・データ活用技術を習得し、専門領域に応用することができる。
3.国際的な動向を認知し、広い視野、教養と協調性により、多様な人とコミュニケーションを取ることができる。
4.目標となる未来社会をデザインし、創造的に解決策を見出すことができる。
5.社会動向を見極め、修得した知識・技術を地域社会で実践できる。