学部・研究科等ごとの目的
■工学部の目的
幅広い教養と倫理観を有し、かつ専門分野に関して専門家としての基礎力および応用力、また、それらに基づく思考力・判断力・表現力を備え、さらに技術者に必要な経営戦略などのマネジント力とグローバル化に対応可能な語学力、行動力、自ら主体性を持ちつつ多様な人と協働できる能力を有して、国内外の各分野で活躍できる技術者の育成を目的とする。
[情報応用工学科]
社会の情報化、通信機能や深層学習等の高度化の進むこれからの社会において、人工知能、医用・健康・センシング、ビッグデータ、インターネット、画像・音響・情報、情報通信、ソフトウエアデザイン、メディア表現などの情報応用に関する最先端技術の研究・開発や、その技術を応用した製品開発ができ、かつ情報の収集・分析・蓄積などを担う高度な情報処理システムの構築技能も修得した技術者の育成を目的とする。
[機械電気工学科]
高度な制御機能を備えたロボットやスマートモビリティ、さらには自動運転車等に関する研究開発が活発化し、実社会への導入も間近になっているこれからの社会において、従来の「ものづくり技術」に加え、新たに革新的材料・モノづくりや統合安全・安心などの機械系技術とセンシングデバイス、リニア・磁気浮上などの電気系の技術、さらには両者を融合した技術領域であるロボット・制御、環境エネルギーマネジメント、航空・宇宙、先進自動車などに関する最先端技術の研究・開発や、その技術を応用した製品開発ができ、かつハード面だけでなく、情報や通信に関連したソフト面の知識と技能も修得した技術者の育成を目的とする。
入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
■公立諏訪東京理科大学 アドミッションポリシー
1.自らの目指す工学分野における専門知識と応用力を身に付けようとする意欲のある人
2.専門分野のみならず経営学をはじめとする幅広い教養を身に付けようとする意欲のある人
3.修得した知識・技能・倫理観をもとに、将来、地域においてもまたグローバルにも活躍しようとする意欲のある人
4.高等学校等における各種の学習内容を幅広く理解し、論理的に考察できる思考力を身につけている人
5.自分の考えを的確に伝えるための表現力とコミュニケーション力を身につけている人
<入学者選抜の基本方針>
アドミッションポリシーにおいて示した意欲や素養を備えているか判定するため、次のような入学者選抜を実施し、評価する。
一般選抜では、大学入学共通テストおよび個別学力検査によって「知識・技能」および「思考力・判断力・表現力等」の能力を評価する。また、「主体性を持ち、多様な人々と協働しつつ学習する態度」や「専門分野への興味・関心・意欲」の能力については、調査書の記載内容を参考とする。
学校推薦型選抜では、基礎力調査によって「知識・技能」および「思考力・判断力・表現力等」の能力を評価するとともに、面接試験、調査書、推薦書および志望理由書により、「知識・技能」「思考力・判断力・表現力等」の能力、「主体性を持ち、多様な人々と協働しつつ学習する態度」「専門分野への興味・関心・意欲」および「コミュニケーション能力」を評価する。
さらに、外国人留学生選抜や社会人特別選抜等により、多様な背景を持った学生の受入れに対応した入学者選抜を実施する。
■情報応用工学科
・情報応用技術に興味を持っている人
・情報技術の発展と情報技術を活用した豊かな社会の未来を展望し、それらに自ら貢献しようと志す人
【情報システムコース】
・情報応用技術、特にソフトウェア技術に深い興味関心がある人
・数学に関する基礎学力を有している人
・情報技術によるソリューションを社会に提供することで、自立した社会人として国内外で活躍したい人
【知能情報通信コース】
・情報応用技術、特にソフトウェア技術とハードウェア技術の組み合わせに興味関心のある人
・数学や物理に関する基礎学力を有している人
・物事の仕組みに興味をもち、試したり工夫したりするのが好きで、それらに関連した経験のある人
■機械電気工学科
・機械工学や電気電子工学および機電融合分野に対する強い興味を持ち、自身の希望を達成すべく粘り強く取り組む意欲を持っている人
・機械工学および電気電子工学の基礎学問である数学と物理に関する基礎学力を有している人
教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)
[工学部 カリキュラムポリシー]
学部の教育課程は、共通・マネジメント教育領域科目と専門教育領域科目から構成される。
1. 共通・マネジメント教育領域科目では4つの科目群で構成される。それらは、以下の科目から構成される。
(1) 工学基礎科目:工学の基礎となる理数系科目。
(2) マネジメント・地域連携科目:技術者として必要不可欠な経営管理、経営戦略、マーケティングなどのマネジメントに関する科目及び講義と演習による地域を学ぶ教育と、地域からの要請に基づく課題などを設定して、全学生に対してグループ活動を通して課題解決するPBL型教育科目。
(3) 語学科目:本学の志向するグローバル教育において重要となる英語などの語学科目。
(4) 一般科目:初年次冒頭で全学生に対して、建学の精神、教育理念などを十分に認識させるための初年次導入教育を含め、学生が健康で、倫理観があり、社会と共生できる豊かな人間性を育む上で必要な科目。
これらは、主として1年次から3年次までに学修し、講義形式に加えグループ単位で課題解決を図っていくPBL型授業を適宜取り入れていくことで基礎学力の取得に加え、自ら解を見出していく思考力、判断力および表現力を養う。
2. 専門教育領域科目については3つの科目群で構成される。
(1) 基礎専門科目:基礎的な専門科目。
(2) 専門科目:各学科共通の科目と専門分野に関する科目と卒業研究。
(3) 関連専門科目:お互いに他学科の専門科目の一部の科目を修得。
1~2年次には基礎学力養成に重点を置いたカリキュラム構成とし、2~3年次で専門科目を履修し、4年次には卒業研究を行う。専門教育領域科目では各学科共通の科目とコース別の科目で構成され、専門分野ごとに関連した科目をカリキュラムチェーンとして設定し系統的に修得する。また、講義、演習、実験の3つをバランスよく履修させることで基礎学力に加え思考力、判断力および表現力を養う。
さらに、4年次には卒業研究において、16の専門分野の中から1つ以上の分野に関する研究テーマを設定して教育研究を推進するとともに地域などからの要請に基づいた研究開発課題を設定して実施する。これらの卒業研究を通して基礎学力の修得に加え思考力、判断力および表現力を養うとともに自から主体性を持ちつつ多様な人と協働できる能力を養う。
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)
所定の期間在学し、本学の教育理念、工学部の各学科が定める教育目標に沿って編成された授業科目を履修して以下のような能力を身に付け、その結果、GP(Grade Point)の平均値GPA(Grade Point Average)および総和GPS(Grade Point Sum)を考慮しつつ所定の単位数を修得した学生に対して卒業を認定し学士(工学)の学位を授与する。
1. 社会人としての教養と倫理観を有し、これからの地域産業をリードする人工知能などの情報応用技術または地域産業のものづくりを支える機械電気技術に関する工学分野における専門家としての基礎学力および応用力を所有しており、それに基づいて答えが一つに定まらない問題に自ら解を見出していく思考力、判断力および表現力を備えていて、それらを国内外の各分野で活用できる能力を有している。
2. 技術者に必要な経営管理、経営組織などのマネジメント力を修得しており、また、グローバル化に対応可能な十分な語学力、行動力を有している。
3. 地域などからの課題に対する研究開発を通して自ら主体性を持ちつつ多様な人と協働できる能力を有している。