本学は学都・京都にあって、長い歴史と伝統を誇る教員養成大学です。その歴史は明治9年(1876年)創立の京都府師範学校にまでさかのぼります。戦時下のさまざまな変遷を経て、昭和24年(1949年)に新制の京都学芸大学として出立し、昭和41年(1966年)に現在の名称となりました。
150年近くにわたって、いつの時代も、最新の内容を教えられる、すぐれた教員を輩出してきました。最先端の学術的知見を得て、それを机上の知識に終わらせず、教育現場でしなやかに展開できる。そうした教員を育てることを目指しています。
大学の基本情報
- 大学名
- 京都教育大学
- 本部所在地
- 京都府京都市伏見区深草藤森町1番地
- 設立年(設置認可年)
- 1949
- 大学の連絡先(代表番号、メールアドレスなど)
- 075-644-8106
somu@kyokyo-u.ac.jp - 大学の種類
- 国立・大学(大学院大学を含む)
- 総学生数(学部)
- 1,333人
- 総学生数(大学院)
- 169人
- 総教員数(本務者)
- 105人
(2024年5月1日現在)
大学の教育研究上の目的や建学の精神
Ⅰ.本学の目的
京都教育大学は、学芸についての深い研究と指導とをなし、教養高き人としての知識、情操、態度を養い、併せて教育者として必要な能力を得させることを目的としています。
Ⅱ.本学の教育目的
1.教育学部の教育目的
教養高き人としての知識、情操、態度を育成し、学校教育、社会教育、生涯学習等の広い教育分野で地域社会に貢献できる人材を養成することを目指しています。
2.大学院教育学研究科の教育目的
京都教育大学大学院教育学研究科は、学部における教養あるいは教職経験の上に、広い視野に立って精深な学識を授け教育関係諸科学の研究を深めることにより、教育の理論と実践に関する優れた能力を有する教育者の養成を目的としています。
3.大学院連合教職実践研究科の教育目的
大学の特色等
〇教育の総合大学
本学は、時代の要請に応じた学校教育のありようを追究する「教育の総合大学」です。ほぼ全校種、全教科の教員免許に対応した「教育学部(学校教育教員養成課程)」を設置しています。「連合教職実践研究科(京都連合教職大学院)」、「特別支援教育特別専攻科」も設け、学部から大学院まで体系的に教員を養成しています。連合教職実践研究科は、幼児教育、教育学、心理学、発達障害教育等と教科教育を教科横断的に学ぶ「教科研究開発高度化系」、対話と省察を通して学校現場の課題に向きあう「学校臨床力高度化系」の2つの系を有します。
〇伝統に支えられた高い専門性
本学は明治9年(1876 年)創設の京都府師範学校を前身とします。昭和 24 年(1949 年)に京都学芸大学となり、昭和 41 年(1966 年)に改称されて現在の名称になりました。150年近く、最新の学術的知見を教育現場でしなやかに応用できる、すぐれた教員を輩出してきました。それには、学生を研究の最先端へ導くことが不可欠です。高い研究水準を維持し、学術研究の素晴らしさと愉しさを学生たちに伝えてきました。学部生は全員が――小学校教員志望であれ、中・高教員志望であれ――入学時から特定の専攻に所属し、最後は卒業論文に取り組んで、専門分野を究めます。
〇充実した実地教育
学校現場では、さまざまな課題が次々と生起します。そうした課題を講義で教わるだけでなく、実地に学校現場で捉え直すことで、実践力が培われます。必修科目である「公立学校等訪問演習」「附属学校参加実習」をはじめ、学部1回生から4回生まで、学校現場を経験する授業を系統的に配置しています。3回生からは、「教育実習」「公立学校インターンシップ」等で本格的に学校現場への関わりを深めます。4回生では他校種の免許を取得するため、もう一つ「教育実習」を履修します。
多数の学生が学校ボランティアに赴くことも、本学の特長です。「学校ボランティア実習」として単位化し、奨励しています。また、正課外の自主的な研鑽として「スポーツ指導力養成プログラム」等を開設するとともに、学生が教職に就く夢をかなえるためにキャリア支援体制も充実させています。
教育研究上の基本組織
学部(短期大学の場合は学科) |
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教育学部(学校教育教員養成課程) |
研究科 |
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教育学研究科(修士課程) |
連合教職実践研究科(専門職学位課程) |
その他の学内組織 |
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附属図書館 |
教職キャリア高度化センター |
総合教育臨床センター |
環境教育実践センター |
情報処理センター |
保健管理センター |
教育資料館 |
附属幼稚園 |
附属桃山小学校 |
附属桃山中学校 |
附属京都小中学校 |
附属高等学校 |
附属特別支援学校 |
教育研究上の基本組織に関する説明
キャンパス情報
藤森キャンパス
所在地
京都府京都市伏見区深草藤森町1番地 GoogleMapで参照
アクセス
JR奈良線 JR藤森駅下車 徒歩約3分
京阪本線 墨染駅下車 徒歩約7分
外観


アクセス図

周辺図

校地・校舎等の施設及び設備その他の学生の教育環境(バリアフリー等の対応状況含む)
〇附属図書館
附属図書館は大学中央の広場横に位置し、授業期には平日夜21 時、土曜17 時まで開館しています。教育学の分野を中心とした蔵書は、図書約45 万冊と雑誌約6,800 タイトルのほか、電子ジャーナルや各種データベース、大学図書館にはめずらしい児童書など、日々の学習・研究から実習の準備などに利用することができます。館内には、280席以上の閲覧席があるほか、情報処理センターの端末やグループでの学習に使える設備を備えたラーニングコモンズ、一人で集中できる個人学習室など、多様な学習環境を備えています。さらに学習・研究成果の発表・展示ができる企画展示室、飲食やお喋りをしながら休憩できるリフレッシュラウンジなどを設けています。
〇教育資料館
教育資料館(まなびの森ミュージアム)は、旧陸軍第19 旅団司令部を改装した施設です。1876(明治9)年に京都府師範学校として創立以来の教材、教具、作品などを整理して学術研究や学校教育、社会教育に役立てるため、2011(平成23)年に開館しました。所蔵品には、200 点以上の理化学実験器具、動植物や岩石の標本、古代エジプトのミイラの一部、絵画、書、彫刻、楽器、歴史文書、考古品などがあります。不定期に開館しています。
〇情報処理センター
情報処理センターは、各種サーバとクライアントコンピュータを備えた学内共同利用の特別施設であり、教育研究のための多様な情報処理を支援するとともに学生に対する基礎的な情報処理教育の場を提供しています。電子メールやインターネットなどができる学内ネットワークの中核となり、さらに国内外の学術情報ネットワークに参画して研究者が必要とする学術情報を迅速に提供できる情報流通システムの学内拠点として活動しています。
高等教育の修学支援新制度
高等教育の修学支援新制度の対象校か | 確認年月 |
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○ | 2023年10月 |
※対象校とは、大学等における修学の支援に関する法律に定める授業料等減免実施のための要件を満たしていることについて確認を受けた機関を指す。
要件を満たさない機関及び対象校となるための申請をしていない機関は空欄で表示される。
※対象校であっても要件に合う学生のみが支援の対象になる。
評価結果(認証評価及びその他の評価の結果)
評価機関 | 評価年月 | 評価結果 | |
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国立大学法人評価(第3期中期目標期間) | 国立大学法人評価委員会 | 2023年3月 | 教育:達成/研究:達成/社会連携:達成/その他:達成/業務運営:達成/財務内容:達成/自己点検評価:達成/その他業務:達成 |
評価機関 | 評価年月 | 評価結果 | |
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分野別認証評価(専門職大学院認証評価) | 教員養成評価機構 | 2021年3月 | 京都教育大学教職大学院(連合教職実践研究科教職実践専攻)は、教員養成評価機構の教職大学院評価基準に適合していると認定する。 |
評価機関 | 評価年月 | 評価結果 | |
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機関別認証評価 | 大学改革支援・学位授与機構 | 2020年3月 | 京都教育大学の教育研究等の総合的な状況は、大学改革支援・学位授与機構が定める大学評価基準を満たしている。 |
学生支援
修学支援
【指導教員制度】
入学時から各研究室に配属されるまで、学生15~20名当たり1名の指導教員が担任として、学生生活に関する指導・相談(修学・生活・進路上の相談、指導及び助言)を行っています。
【学生相談体制】
○学生相談担当教員
本学教員による相談員が、生活上や学業上の悩みや相談に親身になって応じます。相談内容等、すべて個人にかかわる秘密は厳守し、本人に不利になることは一切ありません。相談日時については、学業に支障のないように配慮しますので気軽に利用してください。
○ハラスメント相談窓口
すべての学生等および教職員が個人として尊重され、就業、就学、教育および研究のための環境が維持されることを目的として「国立大学法人京都教育大学ハラスメント防止等に関する規程」を定め、学びやすい学習環境作りに努めています。セクシャル・ハラスメントやアカデミック・ハラスメントの相談窓口として、学内にハラスメント防止委員会を設置し、相談員による相談体制をとっています。
○オフィスアワー
心身の健康に係る支援
【保健管理センター】
保健管理センターでは、学生及び教職員の保健管理に関する専門的な業務を行い、心身の健康保持と増進、疫病予防や健康教育などに努めています。またストレスの多い現代社会では心に悩みを持つ人も少なくありません。そこで専門の職員が心の健康相談を予約制で行っており、さらにストレスによる心身の疲労をリフレッシュするために、リラクゼーション・ルームをセンター内に整備しています。
開館日時: 月~金 8:30~17:00(12:30~13:30 閉館)
休館日 : 土曜、日曜、祝日、年末年始等大学一斉休業日
【学生カウンセリング】
学生の「心の健康問題」の解決を支援する相談室を開設しています。相談には学外の専門家(臨床心理士)があたります。
留学生支援
【国際交流会館】
外国人留学生向けの学生寮として国際交流会館を設置しており、多くの留学生が居住しています。国際交流会館には「フェロー」と呼ばれる本学の学生も居住し、外国人留学生の生活面でのサポートを行っています。
【チューター制度】
日本に来て間もない、あるいは京都教育大学に在籍して間もない留学生のために「チューター」制度を設けています。留学生1人にチューター学生が1人付き、学業面でのサポートはもちろん、日常生活や文化交流等、幅広い面で外国人留学生のサポートを行っています。
【日本語アシスト制度】
留学生の卒業論文・修了レポート作成支援として、「日本語アシスト」制度を設けています。支援要請があったときから最長3か月の期間、本学の学生が留学生の論文等の日本語チェックを行っています。
留学生支援(日本人学生への支援)
【海外留学制度】
本学は、中国の上海師範大学、タイのチュラロンコン大学教育学部及びチェンマイ地域総合大学、カナダのケベック大学モントリオール校、韓国の春川教育大学校、ドイツのエアランゲン・ニュルンベルク大学人文学部及び神学科群と学術交流に関する協定を締結し、毎年学生の派遣を行っています。
【海外短期研修】
夏期休業期間には、上海師範大学、チェンマイ地域総合大学、春川教育大学校における1~2週間の短期研修を実施しています。全ての短期研修は、授業科目の一つとして単位認定を受けることができます。
○上海師範大学における短期研修は、現地教員による中国語・中国文化に関する授業のほか、学生交流や文化鑑賞、教育・文化関連の施設の見学等が含まれます。
○チェンマイ地域総合大学における短期研修は、現地でのタイ語研修や附属学校における英語での教育実習のほか、学生交流や文化研修旅行が含まれます。
○春川教育大学校における短期学生交流研修は、8月に春川教育大学校を訪問し、韓国文化の探訪や学生交流等を行うとともに、2月に春川教育大学校生を本学に迎え、日本文化の紹介や学生交流等を行います。
障害者支援
【学習・生活支援】
身体障がいや発達障がいなどにより学生生活や修学に支援が必要な方に対して教職員が連携して個別に対応しています。
【バリアフリー化の推進】
自動ドア、車イス対応スロープ、車イス対応トイレ、車イス対応エレベーター、身障者用駐車場などを整備し、バリアフリーマップとして掲示するなど、バリアフリー化を進めています。
就職・進路選択支援
本学では入学から卒業・修了後まで、進路に応じた様々な就職・キャリアのサポートプログラムを用意しています。
【教職キャリア実践論】
キャリア教育プログラムとして特徴的な授業科目は、具体的な就職活動の時期となる学部3回生後期の授業科目「教職キャリア実践論」です。討論やロールプレイ等を通して専門教育(教職・教科教育科目)や実地教育で身につけた知識と技能を有機的に結びつけ、教職への意欲や教育について客観的に考える力を高めることをねらいとしています。公立学校で教員・校長経験のある大学教員がチームを組んで指導しています。
【教員就職】
教員就職については、「総合セミナー」「課題別セミナー」「直前セミナー」「実技セミナー」と、学校種・都道府県市の希望に応じた就職指導を大学全体の支援体制のもとで行っています。また、卒業・修了後に自信を持って教壇に立つための「教員シミュレーションセミナー」も開催しています。
【企業等就職】
課外活動
クラブ活動の状況
課外活動は、学生が自主的に行う正課外の組織的な諸活動です。課外活動により、自己の可能性を求め、友情を培い、幅広い人間性と豊かな教養、より高度な技術や知識を身につけることができる場であり、学生生活を一層意義あるものとしています。また、卒業後の社会生活にも良い影響をもたらすと考えています。
京都教育大学には学生生活向上のためのあらゆる活動を行っている学生自治会があります。学内自治に関する活動の方針は、学生大会という年1回の学生自治会員の総会によって決定しています。学生自治会には、代表・常任委員会のほかに、体育サークルを総括し、学内の体育関係の活動を行っている「体育会」と、学術・文化に関する独自の取組を検討している「文化会」、学生が主体的に学ぶ場である“自主ゼミ”の発足・活動の支援をする「ゼミナール委員会」、学園祭を企画・運営する「学園祭実行委員会」の4つの組織があります。
体育会では、所属クラブが円滑に活動を実施できるよう様々な支援を行っています。また、各クラブ間の交流のための球技大会等を実施しています。そして、体育会に所属している学生のリーダーシップ育成をねらいとした体育会研修会を実施しています。
文化会では、所属クラブが円滑に活動を実施できるよう様々な支援を行っています。また、新入生歓迎行事(かるふぇ)等のイベントを実施しています。
ゼミナール委員会では、講演会やゼミ形式など様々な形で「まなび」の場を設け、その学生活動の活発化を図っています。また、各ゼミ間の交流のため、半期に1度発表会を実施しています。
学園祭実行委員会では、学園祭および新入生歓迎フェスタを企画・運営し、開催します。学園祭(藤陵祭)では、ステージでの企画やライブ、模擬店などの運営に携わり、さらに芸能人を招いて、学園祭を大いに盛り上げます。新入生歓迎フェスタでは、新入生を対象とした「新入生歓迎ハイキング」や「スポーツフェスティバル」を実施しています。
ボランティア活動の状況
【学校ボランティア】
教育現場でのボランティア活動としては、放課後の学習指導や日本語支援などの、公立学校における学生ボランティアがあります。この活動は、子どもたちの生活と学びの場である学校教育の場で子どもたちと関わることを通して、先生としての資質を養い、力量をつけることを目的としています。京都教育大学の学部生・院生で、子どもたちと触れ合う機会を持ちたいと考えている人は誰でも申し込むことができます。参加した学生からは、「児童理解が深まった」「大学の授業で言われていることに実感が伴うようになった」「一年間を通じて活動する中で、子どもたちの成長を感じることができた」などの感想が寄せられ、その成長がうかがわれます。
また、大学は、学校ボランティアを公的な活動として認定し、積極的な参加を奨励し、支援を行っています。学生は、所定の条件を満たす活動を終えた後、申請により、「学校ボランティア実習」の単位を修得できます。
【地域でのボランティア】
地域でのボランティアとしては、演奏会の開催や催しへの出演といった要望に応じて、各学生団体が自主的に企画し積極的な活動を行っています。
学生寮一覧
学生寮の有無 |
---|
有 |
学生寮名 | 深草寮(男子寮) |
---|---|
所在地 | 京都府京都市伏見区深草越後屋敷町114 GoogleMapで参照 |
学生寮からキャンパスへのアクセス |
徒歩15分 |
定員 | 103人 |
寮費(食費込) | |
寮費(食費無) | 15,500円 |
入寮条件 |
本学学生の身分を有すること。 |
特色 |
深草寮は、平成22年(2010年)に改修工事が行われ、居室はユニットバスとミニキッチンを備えた個室となりました。 |
(2024年9月30日現在) | |
学生寮名 | 露草寮(女子寮) |
所在地 | 京都府京都市伏見区深草越後屋敷町114 GoogleMapで参照 |
学生寮からキャンパスへのアクセス |
徒歩15分 |
定員 | 80人 |
寮費(食費込) | |
寮費(食費無) | 15,500円 |
入寮条件 |
本学学生の身分を有すること。 |
特色 |
露草寮は、平成27年(2015年)に改修工事が行われ、居室はユニットバスとミニキッチンを備えた個室となりました。 |
(2024年9月30日現在) | |
学生寮名 | 国際交流会館 |
所在地 | 京都府京都市伏見区深草越後屋敷町114 GoogleMapで参照 |
学生寮からキャンパスへのアクセス |
徒歩15分 |
定員 | 46人 |
寮費(食費込) | |
寮費(食費無) | |
入寮条件 |
①本学において研究・教育に従事する研究者及びその同居家族、②本学に在学する留学生及びその同居家族、③その他国際交流会館館長が適当と認めた者のいずれかです。 |
特色 |
国際交流会館は、本学の国際交流の促進のために設置されています。外国人留学生・外国人研究者の住居やその他国際交流に関する事業に使われています。 |
(2024年9月30日現在) |
財務諸表等
財務に関する情報
財務諸表、決算報告書、事業報告書、監事監査報告書、会計監査人監査報告書、財務レポート