学科・専攻等
教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)
食農学類 カリキュラム・ポリシー
本学類の教育目標を達成するため、以下の特色ある教育課程を編成する。
(ア) フードチェーンの川下側から食の問題を理解し、農業生産の問題を総合的に分析し、新たなフードシステムの創出により地域の食料・農業の課題解決に貢献できる人材を育成するため、食品科学、農業生産学、生産環境学、農業経営学の専門に関する教育を学際的に行う。
(イ) 農林産物の生産、加工・多面的利用、製品化などを総合的に理解するために必要な専門基礎教育を実施する。冷静な分析力の基礎となる数理リテラシーのうち4単位を必修とし、これに加えて4単位を選択必修とする。また農学の基礎となる農学リテラシーのうち7科目14単位を必修とし、これに加えて14単位を選択必修とする。各コース概論の4科目(「食品科学概論」、「農業生産学概論」、「生産環境学概論」、「農業経営概論」)を必修とし、選択科目として配置された主要科目を選択履修することにより学際性が身に付く仕組みとなっている。
(ウ) 農産物の生産と利活用には、農業生産の体験が重要であることから、農業生産と加工が体験できる「農場基礎実習Ⅰ」、「農場基礎実習Ⅱ」を1年次に必修科目として実施する。2年次後期には「食農データサイエンス」を必修科目として配置し、1年次の実習での成果をふまえ、農産物加工、生産環境整備、農業経営に関する基礎的な情報処理・データ活用演習を実施し理解を深める。
(エ) 2年次前期と3年次通年に、福島県内をフィールドとして行う「食農実践演習Ⅰ」(必修科目)と「食農実践演習Ⅱ」(選択必修科目)を履修することで、「実践性」「貢献性」を強化する。この演習では、学際的な視点から4コースの学生と教員が福島県内の地域の協力を得て地域課題に取り組む。この前後に、「農場基礎実習Ⅰ」、「農場基礎実習Ⅱ」、「食農データサイエンス」、「卒業研究演習」を配置することにより、4年間を通じて切れ目なく問題探究演習・実習科目が配置される。
(オ) 本学の地域性をふまえ、震災からの農業復興、並びに放射能に関する教育を体系的に実施する。1年次の必修科目であるコース概論4科目(「食品科学概論」、「農業生産学概論」、「生産環境学概論」、「農業経営概論」)では、各コースの専門基礎を学ぶとともに、それぞれの専門の角度から放射能汚染対策も含めた震災復興の現状と課題について学修する。また基盤教育科目の「震災農村復興論」、学類共通専門基礎科目の「物理学」、「食品安全学」、コース専門教育科目の「農地再生論」、「果樹園芸学」、「里山管理論」、「環境水利学」、「農産物流通論」などを通して、①放射性物質の挙動、②作物への放射性物質の移行を制御する栽培方法、③放射性物質をめぐるリスク・コミュニケーション、④風評被害を克服するビジネスモデルなどについて体系的な教育を実施する。
(カ) 学類内のコース間の連携強化を重視し、かつ環境と安全性に配慮した先端技術による農産物の生産・加工・販売に関する一貫した教育を実施する。
(キ) 農産物の生産管理や分析などには数的処理能力が不可欠であることから、学類共通専門基礎科目のうち「基礎数学」、「統計学」を必修とする。また、同様に情報処理の知識も重要であることから、基盤教育科目である「情報リテラシー」の履修を推奨し、また学類共通専門科目として「食農データサイエンス」を必修とする。
(ク) 「キャリア形成論」、「キャリアモデル学習」、「ワーキングスキル」、「食農地域実習」及び「食農実践演習Ⅰ・Ⅱ」によって、職業の現場を強く意識した教育を実施する。
(ケ) グローバル化に対応できる外国語能力と国際性を高めるため、基盤教育科目では外国語科目8単位を選択・必修としている。また専門科目では「食農科学英語演習」を必修とした。さらに海外での研究経験が豊富な教員が担当する「世界の食料と農業」を必修の学類共通専門基礎科目としてオムニバスで実施し、グローバルな視点の涵養を図る。
教育課程の特色(履修モデル、カリキュラムマップ等)
授業科目
授業の方法・内容
年間の授業計画
シラバス等
学生が修得すべき知識及び能力に関する情報
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)
【食農学類の教育目標】
本学類は、農学を総合的・実践的に学び、21 世紀の食料・農林業・地域社会が直面する諸課題の解決に貢献できる知識・技能と応用力を備えた人材を養成する。
【学類ディプロマ・ポリシー】
本学類は、日本やモンスーンアジア等の農林業と食生活を深く理解し、よりよい社会の創造に向けて農学の専門性を活用できる人材を養成するため、「実践性」「学際性」「国際性」「貢献性」の四つの能力の観点からディプロマ・ポリシーを定める。
Ⅰ. 課題解決志向と実践的な専門知識
本来の農学は課題解決への貢献を第一義とする学問として発展してきた。このような特性を有する農学から学んだ専門的な知識・技能の価値について、関連産業や地域社会の具体的な取り組みとの関わりにおいて認識できること。
Ⅱ. 学際的な理解力とコミュニケーション能力
自然資源に依存する衣食住の供給システムは地域環境・農林業・製造業・流通業等の連鎖として機能している。連鎖の各領域に専門化した農学を学びながらも、領域を超えた学際的な理解力と発信力を培うことで、連鎖総体のレベルアップを常に意識できること。
Ⅲ. 国際的な問題意識とグローバルな知見の応用力
立地特性の強い農林業や食品産業にも、地域や国を超えた共通の要素が含まれている。グローバルに認知された科学的知見を応用する手法を学ぶとともに、地域固有の課題の解決に向けた国際比較や国際交流に挑戦できること。
Ⅳ. 冷静な分析力と持続的な地域貢献意識
震災・原発事故からの復興に深く関わる本学類の農学教育は、歴史的・国際的にも類例のない取り組みである。科学的なエビデンスと論理性を大切にする冷静な分析力を身に付けるとともに、長期の時間視野から地域貢献の意義を理解できること。
【履修コースごとのディプロマ・ポリシー】
[食品科学コース]
食品の栄養素や機能の分析について、専門的な知識と実験手法を身に付けている。安全性やおいしさ等に優れた食品の製造について、専門的な知識・技能を修得するとともに、新製品への挑戦に寄与できるレベルの経験を積んでいる。発酵・醸造学などを学び、地域の食の伝統的な強みを活かす筋道を具体的に理解している。
[農業生産学コース]
育種学・栽培学などの作物学の専門的な知識・技能を修得し、地域の強みである果樹・園芸等の特性についても理解している。病害虫管理や土壌肥料の原理を学ぶことにより、作物の生産性向上や環境保全型農業拡大の基本課題を認識している。安全で付加価値の高い作物の生産に向けた取り組みのポイントも理解している。
[生産環境学コース]
農林業を支える生産環境(森林・農地・水利施設など)の実態を把握し、その管理・活用システムを科学的・体系的に理解することで、生産環境の修復や改善をめぐる実践的な課題に取り組むこともできる。ICT 等を用いて資源の効率的な利活用を実現する最先端の農業技術の原理を理解している。
[農業経営学コース]
農林業や食品産業の経済活動について、モノと情報の連鎖を分析する知識と方法論を身に付けている。具体的な事例に学ぶことで、農商工連携等の新潮流のポイントを理解している。協同組合の存在意義や共有地的な資源の持続性について多角的な議論を積み重ねており、単純な市場経済を超えた領域にも貢献することができる。
履修単位の登録上限制度
本学では、単位修得に必要な予習・復習の時間を確保し、さらに、受講科目の「単位認定基準」が達成されるように、1セメスター当たり24単位を上限とする「Cap制度」を設けいています。
(注)Cap除外科目
以下の科目は Cap 計算上、除外される科目になります。
【全学類で共通】社会とデータ科学の基礎、集中講義、自主学修プログラム、外部検定試験や海外留学・語学研修、単位互換科目など、学外での学修が単位として認定される科目
【食農学類】要卒単位に計上されない教職に関わる科目、食農地域実習
学修の成果に係る評価の基準
卒業・修了認定の基準
転学部・編入学等の可否、費用負担
| 可否 | 費用負担 | |
|---|---|---|
| 転学部 | 可 | 0円 |
| 編入学 | 不可 |
(2022年9月1日現在)
転学部・編入学情報補足
専攻分野
| 専攻分野 |
|---|
| 農学 農芸化学 農業工学・農業土木 農業経済学 森林科学 畜産学・動物学 食物学・調理・栄養 |
専攻分野に関する説明