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国際文化学研究科(博士課程(前期))

 
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学部・研究科等の特色等

学部・研究科等の特色等

目次
【1. 前期課程の特色】
【2. 前期課程の構成】
【3. 教育・研究の特色】
 1. 2つの教育プログラム
 2. アカデミック・スキル演習
 3.文理複合的な学際性
  ・ 情報科学の重視
 4. 外国語能力構成要因の科学的分析及び教育実践へのその応用
 5.日本語教師養成サブコース
【4. 充実した留学制度】
 1. 異文化研究留学プログラム(ICSSAP-G)
 2.ダブルディグリー・プログラムの確立と拡充
【5. 修了後の進路】

【1. 前期課程の特色】
本研究科は、現代世界の変容と持続、両者の織りなす多様な諸相を、「文化」という視点から探求することを教育・研究の課題としている。国際文化学とは、単一のディシプリンを指すものではなく、多様な文化のあり方や文化相互の関連性を共通のテーマとして、さまざまなディシプリンから学際的にアプローチしていく研究分野である。本研究科は、複眼的視点をいかに確保していくかを意識しながら国際文化学研究を推進している。

【2.前期課程の構成】
現代社会の文化のあり方を比較考察し、文化間の対立・紛争といった現代的な課題に取り組むには、個別地域の文化及び異文化間の相互関係を考察すると同時に、グローバル化する世界の文化の動向それ自体を考察する能力を培うことが不可欠である。
そのため、国際文化学研究科では、個別地域文化研究を踏まえ、異文化間の相互作用のあり方や特質を多角的に解明する「文化相関専攻」と、グローバル化による文化の現代的位相を解明する「グローバル文化専攻」の2 専攻を置いている。
「文化相関専攻」には、各地域固有の文化特性や文化の変容を学際的に研究する「地域文化系領域」、異文化の接触・対立・交流の実態を多角的に探求する「異文化コミュニケーション系領域」を置き、(1)個別地域文化の理解、(2)異文化間の関係性・相互作用の理解、(3)異文化コミュニケーション能力の育成を目指す。
「グローバル文化専攻」には、グローバル化に伴う西洋近代原理の揺らぎの中にある、現代の社会的・文化的状況をトータルに研究する「現代文化システム系領域」、言語・非言語的コミュニケーション活動と多様な情報メディアの利用に関わる諸問題を探求する「言語情報コミュニケーション系領域」、外国語教育に関する先進的研究と当該分野の卓越した実践者の養成を目標とする「外国語教育系領域」を置いている。これらの領域を通して、(1)グローバル化による文化変容の解明と新たな公共文化の構築、(2)先端的なグローバルコミュニケーションの開発、(3)グローバル化時代の外国語教育システムの開発を目指す。

【3.教育・研究の特色】
1. 二種類の教育プログラム
前期課程には次の2つのプログラムが用意されており、学生は希望に応じて選択できる。
・キャリアアップ型プログラム
前期課程修了後、就職を希望する学生に対応した教育プログラム。幅広い専門的知識と実践的な応用能力の修得によって、キャリアの高度化を目指す。特殊講義を中心とした所定単位の修得と、キャリアデザインに即した修了研究レポートの提出によって、修士号が取得できる。
・研究者養成型プログラム
前期課程修了後、後期課程入試を経て、後期課程への進学を希望する学生に対応した教育プログラム。研究者や高度専門家の養成を目指したカリキュラムが提供される。高度専門演習を中心とした所定単位の修得と修士論文(または修士フォリオ)の提出が修了要件になる。
修士フォリオは、一つのテーマのもとでゆるやかに関連する複数の研究成果から構成される。単一の論文という形式にとらわれず、多様な研究成果作品・調査報告などがフォリオの一部として認められる。職業や職場との関連をふまえた実践的な研究ができ、また複数回にわけて提出するため、計画的な執筆や調査が可能になる。

2. アカデミック・スキル演習
研究を進めるうえで必要なスキルを効率的に修得するために、各種の実践的科目が用意されている。
・lTスキル実習
・アカデミック・コミュニケーション(英語) 
・アカデミック・ライティング(英語)(日本語)
・社会研究方法論
・フィールド調査
・統計・計量分析法

3. 文理複合的な学際性
本研究科の独自性の一つは、単に人文科学と社会科学の学際性にとどまらない、自然科学的視点も取り入れた形での文理複合的な教育研究とそうした視点からの人材育成にある。これは他大学の類似の研究科には見られない、ユニークな特徴である。
・ 情報科学の重視
今日、情報通信技術の飛躍的な発展によって、従来の地域文化研究や現代社会文化研究のアプローチでは対応できない現象や課題が生じている。それらの課題に取り組むには、情報通信技術に関する知識が不可欠である。そのため、本研究科では「言語情報コミュニケーション論講座」の中に「ITコミュニケーション論教育研究分野」を設け、最新の情報通信技術、コンピューターを用いた新しいコミュニケーション情報の収集・分析、情報ネットワークの高度利用等について教育研究を行っている。

4. 外国語能力構成要因の科学的分析及び教育実践へのその応用
「外国語教育系領域」では、論理的思考力を含む高次の外国語能力の発達メカニズムの科学的解明を目指した研究が行なわれている。また、それをベースとして、提案型英語プレゼンテーション等を通して自身の主張を批判的に再検討できる論理的思考力を涵養する教育実践が展開され、学生の英語力・論理的思考力の向上に寄与している。

5.日本語教師養成サブコース
2015年度より日本語教師養成サブコースを導入した。現代グローバル社会の課題や言語情報コミュニケーションの動態を深く理解するとともに、外国語としての日本語を教授するための実践的能力・研究能力を身につけることを目的としている。所定の単位を修得した学生には修了認定証を発行する。地域文化学、言語学、応用言語学、心理学、外国語教育学など、本研究科の誇る豊富なリソースを生かした新コースであり、所属コースに関係なく参加できる。

【4. 充実した留学制度】
1. 異文化研究留学プログラム(ICSSAP-G)
本研究科では全学と研究科独自のものを合わせて海外の49の大学と交換留学協定を結び、学生の海外留学を積極的に推進している。異文化研究留学プログラム (Intercultural Studies Study Abroad Program Graduate、ICSSAP-G)は、1 年間の海外留学と留学先での単位取得、後進育成への寄与等を柱とした体系的留学プログラムであり、留学を通して、様々な文化や社会の動態を実地に研究するとともに、グローバル社会の諸問題の解決に向けて対応・発信できる自在なコミュニケーション能力を養うことを目的としている。

2. ダブルディグリー・プログラムの確立と拡充
ダブルディグリー・プログラム(DD プログラム)は、本研究科に在学中の大学院生が留学先研究科(現在のところルーヴェン大学、ナポリ東洋大学、パリ第7 大学)に最低1 年間留学し、所定の単位を修得して修士論文を提出することにより、最短2 年間で修士の学位を本研究科及び留学先研究科において取得できるプログラムである。それぞれの研究科で取得した単位の一部は互換され、カリキュラムも連携している。さらに授業料等についても、本研究科の学生は神戸大学に支払うだけで、留学先研究科では免除される。また、DDプログラムの拡充に向けて複数の大学と交渉を続けている。


【5. 修了後の進路】
高度な語学力と情報処理能力をベースに国際文化学の幅広い専門知識をつけた修了生は、さまざまな業種で活躍している。公務員としては韓国法務省、パラオ政府芸術文化省、ベトナム政府関連など、海外からの留学生の活躍も目を引く。教員としては英語、日本語、韓国語など、修了コースの特性を活かした分野で活躍する修了生もいる。また、本学の大学院博士後期課程をはじめ、他大学の大学院にも多数進学している。

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