学部・研究科等ごとの目的
情報学群は、情報通信技術の基礎から応用に至るまでの分野に加えて、メディアや人間などに関わる学際領域までを教育、研究の対象とし、広く次世代の情報技術を担える人材を養成することを目的とする。
入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
高知工科大学は「大学のあるべき姿を常に追求し、世界一流の大学を目指す」ことを目標として掲げています。この目標に賛同し、来るべき社会に活躍できる人材になるという強い意志と情熱を持ち、勉学意欲のある人を求めます。
高知工科大学には、システム工学群、理工学群、情報学群、データ&イノベーション学群、経済・マネジメント学群の5学群があります。各学群の教育の理念・目標を理解するとともに、それぞれの分野への高い関心と志望動機・目的意識を持ち、本学で学ぶための基礎学力を有していると認められる人の入学を希望しています。
高知工科大学(学士課程全体)のアドミッション・ポリシーのもとに、情報学群では、情報学に対する興味と明確で適切な目的意識を持ち、次のような資質を持つ人を求めます。
①広い興味を持ち、主体的に真理を求める積極性と探究心
②問題を正しく理解し、論理的に考察して、自分の考えを的確に伝えられる能力
③ねばり強く打ち込み問題を解決する力
④高等学校で学習する幅広い分野の基礎学力
⑤数学や理科の論理的な理解
⑥協調性が高く、専門領域でリーダーシップをとり活躍できる能力
さらに、大学院へ進学することで、AI・コンピュータ科学、サイバーリアリティ、脳情報・心理情報学の各分野をけん引するような高度な技術者を目指すことを推奨します。
本学群の入学試験では一般選抜に加え、多様な人材を求めるために総合型選抜を実施します。
「一般選抜」では大学入学共通テストによって③、④を評価し、理科・数学の個別学力試験によって②、③、⑤を評価して選抜します。
「総合型選抜」では面接試験によって①、②、⑥を、学群適性検査によって②、③、⑤を、提出書類によって①、③、④、⑥を評価して選抜します。
さらに、「社会人特別選抜入試」を実施し、優れた人材を見出します。
教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)
大学全体の共通科目に加え、情報学に関する基礎から最先端応用までを体系的に学修できる専門科目を提供します。
〇カリキュラムの構成
(1)工学系共通科目
工学全般の基礎理論・基礎概念を深く理解するとともに俯瞰的な視点を獲得する科目を配置しています。
(2)専門基礎科目
専門分野の理解に必要となる基礎力を育む科目群を配置しています。
(3)専門発展科目
3つの専門分野についての中心的な科目を配置しています。
(4)専攻領域科目
実験・プロジェクト研究により専門分野の深い理解と実践力を培います。
〇特色
・情報学の各分野を幅広くカバーした科目群を用意しています。
・知識を応用する力を養うため、多彩な実験や演習を組み入れています。
・専門分野を深く知るために履修の順番をわかりやすく示したプレレキジット表を作成し、誰でも段階を追って学修を進められるようにしています。
〇専攻
「AI・コンピュータ科学」、「サイバーリアリティ」、「脳情報・心理情報学」の3つの専攻に、それぞれ履修モデルと修了要件を設定しています。
■AI・コンピュータ科学専攻
・ハードウェアとソフトウェアの両面への深い理解に基づき、コンピュータの新たな可能性を拓いていけるよう、AIとコンピュータ科学に関する教育を重視します。
・計算機アーキテクチャ、プログラミング言語、データベース、AIなどの知識を修得します。
・実験・研究により、機械学習応用やプログラミング技術、データ解析手法や情報通信ネットワーク技術の基礎を修得します。
■サイバーリアリティ専攻
・VRやサイバーフィジカル空間を通じた、人々や情報システムとの間の安全で良好な関係を構築できるよう、VRメディアやサイバー空間構成技術に関する教育を重視します。
・サイバーメディア、人間と情報システムとの協調、情報通信、情報セキュリティなどの知識を修得します。
・実験・研究により、VR技術やプログラミング技術、データ解析手法や情報通信ネットワーク技術の基礎を修得します。
■脳情報・心理情報学専攻
・人間の優れた知的・認知能力を理解し、人に優しい情報処理技術を開発できるよう、人間の知覚、心理、脳に関する教育を重視します。
・知覚情報処理、認知心理学、認知神経科学、記憶と学習、ニューロメカニクスなどの知識を修得します。
・実験・研究により、脳活動・人間応答の計測技術やプログラミング技術、データ解析手法や情報通信ネットワーク技術の基礎を修得します。
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)
教育の基本理念として「来るべき社会に活躍できる人材の育成」を掲げ、広い教養を備え深い専門知識と優れた人間性を持つ想像力豊かな人材を養成します。その実現のために、以下のような能力を身に付け、学則に定める卒業要件を満たした者に対して学位を授与します。
1 自発性・創造性
自ら問題を発見・提起し、目標を定め、そこに到達する技法を見出し解決することができる自発性と創造性
2 システム的視点
分野を超えた知識や視野を持ち、物事をトータルなシステムとして捉え最適化することができる能力
3 国際的思考とコミュニケーション能力
グローバル化が進む社会の中で、自らの考えを発信するために必要とされる国際的な視野とコミュニケーション能力
4 専門能力
社会の潜在的要求を察知し、それを実現するための方策を見出すことができるなど、社会で十分に活躍できる高度な専門能力や技能と視野
情報学群の設定した科目の学修を通じて、広く次世代の情報技術を担える人材を養成することを目的とし、以下の知識および能力を身に付けた者に対し、学士(情報工学)の学位を授与します。
1 情報工学の基本的な知識および実践的な情報処理技術
2 AI・コンピュータ科学、サイバーリアリティ、脳情報・心理情報学のいずれかの分野に関する高度な専門知識および技術
3 学んだ知識を活用し、情報社会の課題を自ら発見し解決する能力