学部・研究科等ごとの目的
薬学部は,生命科学を基盤とする薬学を研究・教授することを通して,薬の専門家としての知的・技術的基盤形成に必要な教育と深く医療に関わる使命感と倫理観を持たせる教育を行い,以て,人類の福祉と健康に貢献する人材を育成することを目的とする。
入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
【薬学科】
薬学を基盤とし、薬剤師・研究者・教育者として、薬物療法・医薬品創製およびそれに資する科学全体の向上に、情熱・倫理観・使命感をもって貢献できる人材を求めています。薬学部の教育方針は、多様な薬学分野を基盤とした幅広い知識と技能を身につけ、薬学を含む種々の職能領域と相互連携しうる能力をもち、自ら活躍できる場を積極的に開拓できる可能性をもった人材(インタラクティブYAKUGAKUJIN)を育成することです。したがって、既成概念にとらわれない柔軟な思考能力をもち、向学心に満ち、未踏分野の開拓精神に溢れた人材を募集します。
●求める人物像
関心・意欲・態度
薬学にかかわる広範な領域に強い関心とそれらの学びに対する意欲があり、自ら未踏分野を開拓しようとする姿勢・態度を有する人
探究力
自分が関心をもったことを深く掘り下げて探究し、その中から新たな問題・課題を発見できる人
表現力
自分が伝えたいことを適切かつ簡潔に、相手の立場に配慮して表現できる人
知識・教養
薬学部の専門分野を学ぶために、高等学校等で修得すべき※基礎的かつ広範な知識や教養を有する人
思考力・判断力
修得した知識・教養・技能を基盤に、思考を深化・展開させ、科学的エビデンスに基づいて未知の課題に対して適切な解を判断できる素養を有する人
協働性
多職種の人と協働して活躍できる素養を有する人
※高等学校等で修得すべき具体的な内容
理科-化学および基礎的な物理・生物の知識
数学-理系数学についての基本的な知識・技能と論理的思考法
英語、国語-基礎的な読解力・表現力・発信力・コミュニケーション能力
その他-将来、薬剤師・研究者・教育者として活躍するためには、上記以外の科目もおろそかにせず、また部活やボランティア等、様々な活動に積極的に取り組むことで、幅広い視野と高い倫理観、豊かな
人間性を育んでもらいたい。
●入学者選抜の基本方針
一般選抜(前期日程)
大学入学共通テストで「思考力・判断力」「知識・教養」を評価します。個別試験では、これらに加え「関心・意欲・態度」「表現力」「協働性」を評価します。幅広い知識を基盤に柔軟な科学的思考のできる人を求めるとともに、豊かな人間性と倫理観のある人を総合的に選抜します。
一般選抜(後期日程)
大学入学共通テストで「思考力・判断力」「知識・教養」を評価します。個別試験では、これらに加え「関心・意欲・態度」「表現力」「協働性」を評価します。幅広い知識を持ち、化学の学力が顕著な人を求めます。
本学部の教育方針への理解・学ぶ意欲等を深く評価するため集団面接と志望理由書を課し総合的に選抜します。
学校推薦型選抜Ⅱ(大学入学共通テストを課す)<創薬研究者育成型(長井枠)>
大学入学共通テストで「思考力・判断力」「知識・教養」を評価します。個別試験では、「関心・意欲・態度」「探究力」「表現力」「思考力・判断力」「協働性」を評価します。徳島大学薬学部は、日本薬学の開祖である長井長義博士の進言により、「薬の創製(創薬)」を目的として設立されました。したがって「薬の創製(創薬)」に伝統をもち、創薬研究者を育成する環境を有すことに強みがあります。創薬研究者育成型(長井枠)は、創薬に強い関心を示すとともに、高等学校等時に意欲的に取り組んだ主体的な活動を活かし世界に通用する創薬研究者をめざす人を求めます。
学校推薦型選抜Ⅱ(大学入学共通テストを課す)<先導的地域医療薬剤師育成型(地方貢献枠)>
大学入学共通テストで「思考力・判断力」「知識・教養」を評価します。個別試験では、「関心・意欲・態度」「探究力」「表現力」「思考力・判断力」「協働性」を評価します。徳島大学薬学部は、世界に通用する創薬研究者・高度医療薬剤師の育成に加えて、地域医療を担う薬剤師の育成機能を有しています。先導的地域医療薬剤師育成型(地方貢献枠)は、薬剤師の不足する地域の医療を担う薬剤師のリーダーとして社会に貢献する人を求め、世界と地方を繋ぐ多様な入学者の受け入れを行います。
※本選抜はいわゆる「地域枠」ではありません。
教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)
各コースの詳しい教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)は、大学HPをご覧ください。
薬学部では薬剤師資格を基盤として、地域、社会から求められる Pharmacist-Scientist( 指導的役割を担う高い能力を備えた薬剤師や、専門的薬学知識と高い研究能力を身につけた研究者・教育者)を養成することをめざし、以下のようなカリキュラムを編成している。
1.薬学部の教育理念である「インタラクティブYAKUGAKUJIN(薬学が関係する諸分野の連携を基盤に、自らの活躍の場を積極的に開拓できる能力に溢れた人材)の育成」に則り、医療現場での医薬品適正使用のみならず、創薬や保健衛生領域など広範囲な職域において指導的な立場で活躍できる薬剤師を先導的な薬剤師と位置付 け、入学後のコース選択により先導的薬学研究者(医療を理解する薬学研究者)、先導的専門薬剤師(高度な基礎力と研究マインドを持った薬剤師)を養成する。
2.教養教育では、幅広い教養および基礎科学の知識や柔軟な科学的思考、理論的に討議・説明できる表現力と語学力、そして生涯にわたり学び続ける姿勢を身につけさせるとともに、豊かな人間性と高い倫理観およびコミュニケーション能力を養わせる。
3.専門教育では、薬学教育モデル・コアカリキュラムに基づいた講義、実習、演習および卒業論文研究を通じて、医薬品の性質や使用に関する知識と技能、医薬品の創製に関する高度な専門的知識と技能を修得させる。
4.実務実習事前学習を経て薬学共用試験に合格した学生に、医療薬学・病院実習および薬局実習を履修させる。
5.卒業研究では,課題発見能力,問題解決能力,研究マインド,さらに高度化する医療や創薬の進歩に対応できる能力を修得させる。さらに、研究成果の発表を通じて,コミュニケーション・プレゼンテーション能力を向上させる。
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)
各コースの学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)は、大学HPをご覧ください。
次の能力を有すると認められた者に学士の学位を授与する。
1.知識・理解
幅広い教養を身につけるとともに,薬を創る・使う分野に関する幅広い基礎知識と,Pharmacist-Scientistの基礎となる専門的知識を有し,医療現場を理解するとともに研究の重要性を理解している。
2.汎用的技能
薬の専門家として,論理的に討議・説明できる表現力と語学力を有し,医療,科学,社会の発展・高度化,創薬科学関連分野の高度化に対応できる実践能力を修得している。
3.態度・志向性
薬の専門家として,高い倫理観,豊かな人間性,専門知識・技術の自主的・継続的な学修を行う姿勢,柔軟な科学的思考とコミュニケーション能力を有する。
4.統合的な学習経験と創造的思考力
幅広い分野を不断に学習し,その知識を自らの専門領域と結びつけることにより,医療の進歩に対応できる課題発見能力・問題解決能力を修得し,未踏分野への開拓精神を維持向上させ,『インタラクティブ YAKUGAKUJIN』として薬学の発展に寄与できる。