学部・研究科等ごとの目的
国際広報メディア・観光学院は,高度化と多言語化が進んだ情報メディア環境とグローバル化と多文化化が進んだ社会状況のもとで複雑化する問題群を解決できる「観光メディア人材」の育成を目的としています。具体的には以下の能力を有する人材を養成します。
・高度に情報化が進んだメディア環境のもとで,有効な公共・組織・言語コミュニケーションのあり方を考案するメディア対応力
・人と文化のモビリティの高まりを踏まえた上で,観光を通して国際的な観点から地域創生に貢献する方策を考案する地域経営力
・情報メディア環境の高度化や社会状況の複雑化を的確に把握した上で,地域資源の価値を共創・マネジメントし,それをグローバルな規模で広報・実践する手法を考案する,メディア対応力と地域経営力の融合
入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
観光とメディアに関する知見と思考力を身に付けて,情報の高度化が進展し,人の移動や異文化の接触が日常化している現代社会が抱える課題を解決しようとする学生を求める。また,社会人学生,外国人留学生等,多様な入学者を積極的に受け入れる。
・観光とメディアに関わる高度な専門知識を土台として,現代社会が抱えるアクチュアルな問題を的確に分析し,解決のための先進的モデルを構築する研究を,自立的に遂行していこうとする意思を持った学生
・地域の人々が誇りと愛着を持って暮らしていけるように,内外との交流やコミュニケーションを活発にする仕組みを独創的に構想し,民産官学の多様なアクターの協働的参加を促すためのネットワークや組織作りに携わる意思を持った学生
教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)
○国際広報メディア・観光学院の教育課程・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)
大学院国際広報メディア・観光学院は,学位授与方針で掲げる人材を養成するため,次の特色ある取組により教育課程を編成・実施します。
【4学期制等による段階的教育プログラム】
学生一人一人がスムーズに学院生活に移行できるように,入学当初に学修や生活に関する丁寧なガイダンスを,教員と在学生協働で実施します。また,学位取得に向けたプロセスを着実なものとするため,4学期制の段階的教育プログラムとそれぞれの段階ごとの達成目標を設定します。さらに,研究経過報告会,趣意書作成,中間発表会等,学位論文執筆までのプロセスが発展的に進行するような指導体制を整備します。
【実践的教育の重視】
現代社会が抱える課題を解決するために提言を行う能力を向上させたり,実際のフィールドに出て具体的な調査手法や現場での経験知を体得させるために,複数のプロジェクト型演習を設けます。またインターンシップを単位化することにより,現場での実務を実践的に体験する学習機会を提供します。
【学外の専門家による連携講義】
シンクタンク,メディア企業等と連携し,民間のプロフェッショナルな実務家による講義や指導を提供します。
【国際性を重視した教育環境の整備】
東アジア・メディア研究センターやメディア・ツーリズム研究センターを中心として,国際的なシンポジウムや研究会等の学術交流の機会を提供し,また英国シェフィールド大学等,国外の大学との協働による互恵的共同教育プログラムを実施して,国際的ネットワークを生かした教育環境を整備します。
【領域横断的な集団指導体制の構築】
それぞれの学生に複数の指導教員を割り当てて,専門領域の異なる多様な教員による集団指導を実践するとともに,講座やコースを越えた領域横断的な学修の機会を提供します。
【社会人学生への配慮】
社会人学生を積極的に受け入れるため,6講目や土日の授業の開講や長期履修制度の導入によって柔軟な履修を可能にします。
【研究支援体制の充実】
修士学生それぞれにアドバイザーを割り当てて学修計画策定や学生生活全般について助言を与える体制を整えるとともに,優秀学生表彰のための「舞台は地球」賞や独自の奨学金制度を設定して,学位取得のモチベーション向上のための支援を施します。
また、学位授与水準に定めた能力を持つ人材の育成を目標として,実践型教育システムのもと,以下の通りカリキュラムを編成し,実施します。
【博士後期課程】
博士後期課程においては,博士論文研究のほかにコースワークを修了に必要な単位として課して,専門領域の自立的な研究者及び高度に専門的な職業人いずれのキャリアにも求められる実践的な能力やスキルを養成するカリキュラム構成にします。
・選択必修科目として「研究実践科目」と「キャリア実践科目」を開設し,学生の多様なキャリアパスに対応した履修設計を可能にします。
・国際共同研究力と多言語コミュニケーション力を高めるグローバル・ネットワーキング養成プログラムを活用します。
・自立的研究者に必要なスキルを養成する授業を開設します。
・社会実装能力を養成するための,民産官の組織と連携した長期インターンシップ制度を導入します。
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)
○国際広報メディア・観光学院の学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
国際広報メディア・観光学院は,本学が掲げる4つの基本理念(フロンティア精神,国際性の涵養,全人教育,実学の重視)のもと,観光とメディアに関わる専門的学識に基づき,以下の能力を修得することを目標にしています。
・メディアと観光に関わる専門的学識に基づいた,ICTの進化に対応しうるメディア・コンテンツ活用力,異文化コミュニケーション力,情報収集・分析力,施策分析・プロポーザル力
・グローバル化した社会における地域的課題の解決に必要な多様なアクターのネットワークを構築するためのコミュニケーション能力,組織間調整力,リーダーシップ
・高度化した情報メディア環境に関わる知識と異文化の障壁を超えて広報を実践するスキルを基盤として,地域資源の価値をマネジメントしつつ,その情報を最新の情報メディアを活用して広報し,地域の集客交流を促進することができる融合的で実践的な能力
大学院国際広報メディア・観光学院では,この目標とする人材像に求められる具体的な能力(学位授与水準)を修士課程と博士後期課程において定め,当該能力を身につけ,かつ所定の単位を取得し,学位論文(あるいは特定課題研究)の審査及び試験に合格した者に修士または博士の学位を授与します。
【博士後期課程の学位授与水準】
以下の能力を修得した者に,博士(国際広報メディア),博士(観光学),もしくは博士(学術)の学位を授与します。
・現代メディア社会の諸問題を初期段階から発見し,それを的確に分析した上で,解決策を提示できる専門的能力
・地域の諸アクター間の協働を図り,公益性を担保しつつ持続的に組織を運営していく方策に関して,独創的な理論モデルを構想する能力
・多層言語化した情報やメディアにしなやかに対応しながら,地域の社会や文化に内在する価値を,国際的ネットワークに向けて広報するために必要な,組織マネジメント能力とリーダーシップ