学部・研究科等ごとの目的
教育目的
静岡大学は、中期目標・計画において、教育に関する基本的目標として「高度な専門性と国際性を有し、チャレンジ精神にあふれ、理工系イノベーションや地域の諸課題に取り組むことができる人材を育成する」こと及び「文理融合を含む専門分野を越えた教育、学生が主体的・能動的に学習する質の高い教育及び教育の国際化を推進する」ことを掲げている。
教育学研究科教育実践高度化専攻では、以上の本学の基本的目標を踏まえ、「総合的な実践的指導力のある新人学校教員及び中核的中堅学校教員の養成」を教育目的としている(教育学研究科規則第2条の3)。
研究目的
静岡大学は、中期目標・計画において、研究に関する基本的目標として「研究上の特色と強みである光応用工学分野などの重点研究分野を中心に、地域及び海外大学・研究機関と協働した世界レベルの研究を推進し、世界的研究拠点の形成を目指す」こと及び「静岡県の経済、社会、文化等の諸課題に対し課題解決型研究を推進し、地域の知の拠点として地域社会の発展に貢献する」ことを掲げている。
教育学部・教育学研究科は、以上の本学の基本的目標を踏まえ、学校教育・社会教育・科学教育等に関連する各専門分野において、以下の成果の創出を目的とする。
(1)幼稚園から小・中・高等学校,特別支援学校等を含む幅広い学校種及び多様な教科を対象とする教育方法,教育内容,生徒指導等に関するもので、学校における具体的な教育実践の指針となるような研究
(2)学校教育・社会教育・科学教育等で扱われている教育内容の学問的背景となっている各専門分野の最新の研究成果を踏まえ、それをさらに発展させるような研究
(3)学校教育・社会教育・科学教育等を取り巻く様々な社会的・文化的活動の学問的基盤となるような研究
入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
■育てる人間像
教育に関する高度な専門的力量と見識をそなえた学校教員をはじめ、教育関連分野で活躍する人材を育成します。
■目指す教育
現職大学院生を対象に、地域や学校において指導的・中核的な役割を果たす高度で優れた実践的指導力を備えたスクールリーダーの養成と、学卒大学院生を対象に、新しい学校づくりの有力な担い手として自ら積極的に取り組み、将来的にリーダーとしての役割を果たすことができる新人教員を養成します。
■入学を期待する学生像
現職大学院生については、「本専攻で学修する目的とねらいが明確であり、豊かな教科指導・生徒指導の実践経験を有していること」を、学卒大学院生については、「教員としての基礎的・基本的な資質能力を身につけていることに加え、他者と協働する力を備えていること」を求めています。また、現職大学院生・学卒大学院生双方に共通して、状況分析力や創造的かつ柔軟な思考力、論理的展開力のほか、コミュニケーション力を高めたい人を求めています。
■入学に必要とされる資質・能力
学卒受験者については、教員としての基礎的・基本的資質能力が十分備わっているかどうかを判定するために、筆記試験として教育課程、学校経営、教育内容・方法、生徒指導・教育相談、特別支援教育などの領域に関する基本的知識の正確さを問う「共通問題」と、「教育方法開発」、「生徒指導支援」及び「特別支援教育」のうち、入学後に志望する専門領域に関する知識や理解力、論理的思考力を測るための「領域別問題」を課しています。 現職受験者については、これまでの教育実践の内容を証明できるもの(学会誌の論文、各種研究会の実践報告や資料、学級通信などの日常的な教育実践資料など)を3点まで提出してもらい、それらをもとに教育実践力量の質的水準を判定しています。 そして、現職及び学卒受験者に対して、修学動機・意欲や目標、課題意識、入学後の追求テーマ、人間性、コミュニケーション能力などを判断するために口述試験を実施しています。
教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)
新しい学校づくりの有力な担い手となりうる新人教員、または高度な実践的指導力を備えた中核的な中堅教員の養成を目的として設計されたカリキュラムに基づいて、下記の科目区分のもと合計48単位以上を履修する。
1. 高度な実践的指導力の基盤的構成部分をなす知識・能力の獲得を目指す「共通科目」(11科目22単位)
2. 「学校組織開発」、「教育方法開発」、「生徒指導支援」及び「特別支援教育」各領域において、さらに進んだ知識・能力の獲得を目指す「選択科目」(8科目16単位)
3. 「共通科目」及び「選択科目」で学習した内容を実際に学校教育現場で確認したり適用したりすることをねらいとする実習科目。具体的には、「基盤実習」(3単位)及び「領域別実習」(3単位)のほか、本専攻での学修履歴を踏まえて2年次に全員が取り組む「学校改善力育成実習(学卒大学院生向け、4単位)」もしくは「学校改善力高度化実習(現職大学院生向け、4単位)」から構成される「学校における実習科目」(3科目10単位)がある。
その上で、専攻領域に関わる実践的研究に専任教員の支援を受けて取り組み、その成果を報告書の形で提出する。
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)
新しい学校づくりの有力な担い手となる新人教員、及び高度な実践的指導力を備えた中核的な中堅教員の養成を教育目標とし、理論知と実践知とを融合する新しい知識体系の構築に取り組み、現代的学校教育課題解決につながる理論的、学術的基礎を備えて、高度な実践的指導力を身につけている者に教職修士(専門職)の学位を授与する。