学部・研究科等ごとの目的
総合環境理工学部は、これまで培ってきた理工学に関する専門教育を基盤としつつ、グリーン社会実現に関連した教育の強化と、「総合知」の活用の推進のために、分野横断教育を強化し、専門性の枠を越えて共創できる能力を涵養します。さらに、英語教育の強化にも取り組み、変遷する地域・社会のニーズに対応します。これにより、科学技術に関する高い専門性と幅広い知識を身に付け、かつ、他者と共創して柔軟で総合的に課題を解決できる人材、自然環境や環境技術について正しい知識を身に付け、高い倫理観を持ち、科学技術による環境問題の解決に貢献できる人材を養成することを目的とします。
入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
◆育てる人間像
総合環境理工学部では、理工学に関する高い専門性を身に付け、かつ、他者と共創して柔軟で総合的に課題を解決できる人、また、自然環境や環境技術について正しい知識を身に付け、高い倫理観を持ち、科学技術による環境問題の解決に貢献できる人を育成します。世界や地域で活躍できるこのような人材を輩出するために、次のような能力と意欲をもつ人を入学者として求めます。
●求める人物像
1.科学技術を学ぶために必要な基礎学力を身に付けた人
2.グリーン社会の実現に興味があり、積極的に自己学習のできる人
3.研究者や技術者として世界や地域の発展に貢献する意欲を持つ人
教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)
ディプロマ・ポリシーを達成するため,次のような方針で教育課程を編成する。
(教育課程編成方針)
1.数学や理科などの理工系の基礎を確実に理解させる教育を行います。
2.応用力や創造性を重視した専門教育を行います。
3.地球規模の環境問題を科学技術の観点から考察できる専門教育を行います。
4.数理・データサイエンス・AIに関する知識や技術等を身に付け,専門分野に活用できる教育を行います。
5.分野横断教育を強化し,専門性の異なる他者と共創できる能力を育む教育を行います。
6.専門的な実験,実習,演習科目を通じた,自らの力で課題を発見し,その解決法を提案できる能力を育成します。
7.個人及びグループで行う実験と実習,報告書作成やプレゼンテーションの実施により,科学技術実践能力を育成します。
8.日常及び専門分野における英語活用能力を高める教育と学生が留学しやすい制度の整備を行います。
9.アクティブ・ラーニングやPBLを通じて,学生が主体的かつ継続的に学習できる能力を育成します。
10.地域の自然,社会,環境,産業,文化など教養を深める教育を行います。
11.社会における科学技術の役割,科学技術者の責任と倫理を理解させる教育を行います。
(学修方法・学修課程)
1年次では,教養知識や伝統文化を学ぶ「主題別科目」,外国語運用能力を養うための「国際言語科目」を履修します。数学,物理学,化学,生物学などの基礎教育科目を特定の専門分野に偏らず広く学び,理工系で必要となる基礎学力を養います。情報通信技術や数理・データサイエンス・AIに関する基礎を学習し,情報活用能力を養成します。
2年次では,グリーン社会の実現に向けた幅広い分野を総合環境理工学教育科目(必修)で学修します。各学科で設置される学科共通科目(必修)を履修することで,専門関連分野に対する幅広い知識を習得します。2年次後期より専門教育コース(必修,選択)を履修し,高い専門性を身に付けます。
3年次では,専門教育コースで専門性の高い科目を履修すると共に,数理・データサイエンス・AI科目(応用基礎レベル)を履修し,専門性にデジタル技術を活用する能力を養成します。3年次後期に卒業課題研究に対する指導教員を決定し,卒業課題研究を行うための準備となる科目を履修します。
4年次では,これまで修得した知識を活用して卒業課題研究を実施し,デザイン・プロポーザル能力を涵養すると共に,学習してきた自らの専門性とグリーン分野の関連についてグループで調査・発表を行う必修科目を新たに設置し,グリーン人材として活躍できる素養を磨きます。同時に科学技術者としての倫理も学びます。さらに,カーボンニュートラルの実現に関連した学科横断履修プログラム(選択)を設置し,地球規模の課題を科学技術の専門的観点から考察して解決策を提案できる人材を養成します。
また,科学技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を理解し,これに配慮して行動することができる高い倫理観を養う科目を配置するとともに,インターンシップ,PBL科目等により専門分野と社会・産業との関連性について理解し,就業意識を醸成します。
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)
総合環境理工学部では,所定の年限在籍し,教育課程における卒業要件以上の単位を修得し,次のような知識,技能,態度等を身に付けた学生に,「学士(理学)」「学士(理工学)」または「学士(工学)」の学位を授与する。
(知識・理解)
1.科学技術に関する幅広い基礎知識・技能
2.各学科の分野における専門知識・技能
3.グリーン社会実現に向けた先端科学技術に関する知識
4.専門分野にデジタル技術を活用できる基礎知識・技能
(汎用的技能)
5.異分野の技術者・研究者と相互理解し共創できる学際的視野
6.社会の要求に応えるためのデザイン能力とプロポーザル能力
7.論理的な記述力,表現力,コミュニケーション能力
8.英語の活用能力と異文化に対する理解・対話力
(態度・志向性)
9.主体的かつ継続的に学習する態度
10.地域の諸課題を自ら発見し,柔軟で総合的な視点で課題に取り組む態度
11.科学技術が自然と社会に及ぼす影響と効果を理解し,強い責任感と高い倫理観を持って行動する態度
学位ごとに求められる素養を以下に示す。
学士(理学)
理学に関する幅広い基礎知識,問題解決力と創造性,及び科学者・研究者としての社会的義務と責任を認識する能力
学士(理工学)
理学と工学が融合した理工学の幅広い知識と論理的な思考力,及びグローバル社会や地域の諸課題に挑戦する科学技術者・研究者としての能力
学士(工学)
工学系の専門分野における知識と技術,並びに学際分野の知識をもとに,持続可能な社会の実現を目指して,新たな技術創出に挑戦し,社会の諸課題の解決に貢献できる技術者・研究者としての能力