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芸術文化学研究科(博士課程(後期))

 
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学部・研究科等の特色等

学部・研究科等の特色等

 芸術文化学研究科の芸術文化学専攻には、比較芸術学と民族音楽学の二つの研究領域にそれぞれ三つの研究分野が設定されています。また新たに芸術表現研究領域が開設され、造形芸術と音楽芸術の研究分野が設定されています。学生はいずれかの研究分野に属して研究指導を受け、必修科目として「芸術表現総合比較研究I」、選択必修科目として8単位以上を履修し、博士論文等の審査に合格すれば修了することになります。

●教育理念・目標
 芸術文化学研究科は、本学大学院の後期博士課程です。本学大学院は、建学の理念に基づき、伝統芸術・民族芸術の汎アジア的基盤での育成・研究をはかり、美術・音楽・芸能等諸芸術文化の国際的な比較研究の場を展開して、高度な専門知識と能力を有する指導者を育成すると同時に、とりわけ東アジア・東南アジアを結ぶ東アジア太平洋文化圏の伝統芸術の継承と新たな芸術の創造に資する国際的視野での総合的な芸術文化研究機関です。

 次に、本研究科が設定している比較芸術学領域、民族音楽学領域、芸術表現研究領域について各々の特徴を説明します。

1. 比較芸術学領域
(1)比較美学・芸術学分野 比較美学・芸術学の分野では、従来における西洋美学への偏重を反省しつつ、多様な美意識を体系的な見地から比較研究することによって、それぞれの特質および形成原理を解明することを主要な課題としています。とりわけ、芸術体験の価値構造の分析から導かれる諸契機により、東西の美意識を比較類型学的に解明することが目指されます。

(2)芸術批評史分野 芸術批評史の分野においては、作家による作品の歴史という従来ありがちな美術史学の研究方法の限界を反省しつつ、美術作品を生み出してきた思想的、歴史的な背景を厳密な史料的把握を通じて、いわば精神史としての美術史を人文科学の諸方法を用いて構築することが目指されます。

2.民族音楽学領域
(1)音楽史分野 音楽史の分野は、琉球、日本、東洋および西洋の音楽について歴史的研究を行います。古文書古楽譜の分析解釈に加えて、今日まで伝承されている音楽を対象とする場合は、その音楽の実践に即した研究方法を探究します。

(2)民族音楽学分野 民族音楽学の分野では、主に対象の中心を琉球の古典音楽に置き、琉球独自の言語表現による文学とも関わり、その音楽的構造や形態との関連を研究するとともに、あわせて琉球音楽の発展に寄与する諸民族の音楽を音楽構造の視点から研究します。

(3)民族芸能論分野 音楽を主体とする諸民族の芸能の総合的研究として、現在の音楽学に欠落している重要な分野です。民族芸能論が対象とする領域は、芸能的および民俗的な音楽をはじめとする舞踊·演劇および民俗芸能を包括し、とくに琉球の伝統的な組踊および琉球舞踊、および民俗芸能は研究の中核を構成しています。

3.芸術表現研究領域
(1)造形芸術分野 造形芸術の分野では、芸術家、研究者、教育者などとして自立した活動が行えるよう、より高度な作品制作能力を培い、それを理論的に支える研究の方法を学びます。また、人間の知的文化的活動の一つとしての造形芸術の意味と役割について、作品制作と研究を通して伝える能力を身につけます。

(2)音楽芸術分野 音楽芸術の分野では、芸術家、研究者、教育者などとして自立した活動が行えるよう、より高度な舞台表現・作品制作能力を培い、それを理論的に支える研究の方法を学びます。また、社会·環境に根ざした表現活動としての音楽芸術の意味と役割について、舞台表現·作品制作と研究の両面から伝える能力を身につけます。

 最後に、近年本研究科に提出された博士論文の題目を紹介します。
・塑造・テラコッタ技法の研究 -日本古墳時代の吉備地方における陶棺製作方法論考-(平成29年度、課程博士)
・近代における琉球絣の産業化に関する研究(平成29年度、論文博士)
・日本画領域における幻想表現の一考察 -重層構造としての寒冷紗の可能性について-(平成28年度、課程博士)
・初期沖縄映画史の諸相(平成27年度、論文博士)
・琉球における「天」の観念の基礎研究(平成27年度、課程博士)
・モザンビークの舞踊劇バイラードの民族音楽的研究―「アート」の創出とアイデンティティ―(平成26年度、課程博士)
・ハワイの沖縄系移民による芸能活動と沖縄(平成26年度、課程博士)
・バリのガムラン音楽におけるガヤの意味―ゴン・クビャールの演奏表現―(平成26年度、課程博士)
・組踊台本の基礎的研究(平成26年度、課程博士)

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