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医学獣医学総合研究科(博士課程(一貫))

 
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教育研究上の目的と3つの方針

学部・研究科等ごとの目的

  医学獣医学総合研究科(博士課程)は、学術の理論及び応用を教授研究し、その深奥を究めて、学術文化の継承発展に貢献することを目標とし、医学・獣医学に関する広範な知識に基づいた総合的判断力及び高度な研究能力を備え、技術・知識基盤社会の形成に資する国際的に通用する医学・獣医学研究者並びに高度な研究マインドに裏打ちされた質の高い指導的臨床医及び獣医師を養成することを目的としています。

・「高度臨床医育成コース」では、(1)高度の専門性が必要とされる医療業務に必要な診断・治療技術(専門医認定資格の取得に結びつく臨床技術を含む)と高い医療・生命倫理観に裏打ちされた専門性、(2)医学のみならず、獣医学、その他の生物学研究に関する幅広い基礎知識、(3)幅広い基礎知識に裏打ちされた医療情勢の変化に対応する能力、(4)動物実験などの臨床研究遂行に必要な知識と経験や人獣共通感染症に関する幅広い知識等に裏打ちされた国際的に通用する臨床研究能力、(5)サイエンスコミュニケーション、トランスレーショナルリサーチ、知的財産や情報の管理等に関する基本的な知識等を有する高度専門職業人としての指導的臨床医を養成します。
・「高度獣医師育成コース」では、(1)伴侶動物や産業動物の健康を管理するために必要な高度な診断技術と治療法及び研究能力、(2)食肉衛生、家畜衛生及び公衆衛生関係で働く獣医師に対して指導できる能力、(3)病因の解明にあたるための高い研究マインドを涵養しつつ、高度な研究方法の取得と同時に、医学関係の高度な診断・検査法、治療法、手術方式を取り入れた、より高い診断・治療技術、(4)国際的に活躍できる高度な知識、技術、広い視野と柔軟な思考力、総合的な判断力、(5)サイエンスコミュニケーション、トランスレーショナルリサーチ、知的財産や情報の管理等に関する基本的な知識等を有する高度専門職業人としての指導的獣医師を養成します。
・「研究者育成コース」では、医学、獣医学及び他の生物学的研究に関する幅広い基礎知識、様々な基礎研究の遂行に必要な動物実験等の知識と実験手技、自立した研究者として様々な情勢の変化に対応しながら研究を進める能力を有し、医学、獣医学及び両分野に関連した研究領域で国際的に活躍できる研究者を育成します。

入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)

1.教育理念(教育理念・目標、育成する人材像)
 本専攻の使命は、生命科学の発展と社会の福祉の向上に寄与することです。各コースでは、以下を備えた人材を育成します。
 ①生命科学研究者育成コース
  医学・獣医学領域の生命科学研究者や教育者として活躍することができる人材を養成する。また、畜産関係者への教育により、修士修了後に、医学・獣医学の知識を持ち、科学的な思考で人獣共通感染症や口蹄疫などの感染症に対応し啓発活動ができる人材を育成する。 
 ②高度医療関連技師・サービスイノベーション人材養成コース
  合理的、科学的な思考能力を有し、より高度で先進的な医療支援に携わることができる人材、また、該当医療支援領域における後進の教育・指導に当たることができる人材を養成する。
 ③生命倫理コーディネーターコース
  最新の医事関連法や省庁の倫理指針、関連諸学会の倫理ガイドライン等に精通し、それらを迅速に研究の現場、臨床の現場へフィードバックするための知識と能力を身に付けた人材を養成する。
2.入学者受け入れ方針(求める人材像)
  本専攻は、医学と獣医学を融合した高度な研究活動を実践している本研究科博士課程への進学を視野に入れた教育研究を行うものであり、また、地域社会の要請に応えうる人材の輩出を考慮した教育研究を目指すものです。そして、本専攻での修学は、医学・獣医学分野及び医療社会学分野の研究と教育、あるいは高度な診療支援に携われる人材の養成を主眼としています。したがって、本専攻では、次のような人材を求めています。 
 ①生命科学研究者育成コース
  将来、医学・獣医学領域の生命科学研究者としての道を志す農学、薬学(4年制)、理学、工学などの自然科学系学部卒業者、医療関連企業等で働く社会人及び畜産関係者。あるいは、社会学的側面から医学・獣医学領域生命科学の課題や医療に関する研究を志す人文社会科学系学部卒業生又は海外において6年制未満の課程を卒業した獣医学士。 
 ②高度医療関連技師・サービスイノベーション人材養成コース
  医療系専門学校や4年制大学学部を卒業後、専門職業人として医療現場で医療支援の実務に携わっている社会人。あるいは、将来、医療支援の実務に携わることを考えている4年制大学学部卒業生。
 ③生命倫理コーディネーターコース
  医療・福祉系の学部卒業生、農学、工学などの自然科学系学部卒業生、心理学、社会学、教育学、哲学、法学などの人文社会科学系学部卒業生など、幅広いバックグラウンドを持つ学部卒業生、及び臨床心理士や医療・看護・福祉関連の資格を有し実務経験と問題意識のある社会人。
3.入学者選抜の基本方針
  ・ 求める人材像に沿って、受験者のアカデミックバックグラウンドやキャリアを参考にしつつ、受験者が希望する研究テーマや目標、本修士課程修了後に目指すもの等を考慮し、総合的に選抜します。
  ・ 客観的で透明性のある方法によって、公平に選抜します。

〔選抜区分による選抜方法及び評価の観点〕
 上記の[入学者受け入れ方針(求める人材像)]で示す能力を有する人を多面的・総合的に評価するため、以下の方法により選抜します。
 ① 一般選抜(社会人選抜を含む)
  ・入学者の選抜は、口述試験及び書類審査の結果を総合的に判断して行います。
  ・口述試験では、主として専門領域の知識・技能、研究への意欲、研究分野への関心などを評価します。
  ・書類審査では、志望動機、表現力などを評価します。
 ② 外国人留学生特別選抜
  ・入学者の選抜は、口述試験及び書類審査の結果を総合的に判断して行います。
  ・口述試験では、主として専門領域の知識・技能、研究への意欲、研究分野への関心、語学力などを評価します。
  ・書類審査では、志望動機、表現力などを評価します。

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教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)

医学獣医学専攻では、ディプロマ・ポリシー(修了認定・学位授与の方針)に掲げる資質・能力を備えた人材を養成するため、以下の方針に基づいて教育課程を編成・実施します。
                
【教育課程の編成】
 本専攻では、医学・獣医学の連携・融合した研究の基盤となる科目として「研究基盤科目」とコース毎の「研究科目」、「特別研究科目」、「研究指導科目」でカリキュラムを構成しています。
 高度臨床医育成コース、研究者育成コースでは、獲得した知識や技能を統合し、課題の解決と新たな価値の創造につなげていくために、学術論文を作成する論文作成特別研究の科目を設置します。
 高度獣医師育成コースでは、修得した知識や技能を統合し、課題解決のための論理的思考力を涵養し、新たな課題の発見につなげるために、学術論文を作成する論文作成特別研究の科目を設置します。

【教育内容・方法】
 ①高度臨床医育成コース
 ・複数指導体制の下で、症例検討会に参加し、症例研究、臨床研究を行い、学会発表、論文作成を行い、各分野別の臨床研究を自立して遂行し得る能力を修得することを到達目標とします。
 ・研究科目では、臨床研究を遂行するために必要な基礎知識を体系的に修得するとともに、ヒト由来検体を扱う際に生じる倫理問題について学びます。
 ・特別研究科目では、各専門分野で臨床研究を遂行するために必要な基礎知識を修得させます。
 ・研究指導科目では、疾病の成因、新しい安全な診断・検査・治療法の開発・評価、臨床疫学など、患者に対する診療を通じた臨床研究のテーマを課し、博士論文作成のための研究指導を行います。
 ・研究科目及び特別研究科目では、各医学専門学会での専門医資格取得を視野に入れた診断・治療技術を修得させます。
                
 ②高度獣医師育成コース
 ・複数指導体制の下で、獣医診療において専門性の高い診断・治療技術を修得し高度な研究マインドを有する指導的獣医師の育成を目的とする。本コースは、獣医療に軸足をおいた他に類を見ない特色あるコースとします。
 ・研究科目では、学部教育よりも専門的に高度に細分化した教育(獣医周産期特論、牛の脂質代謝障害特論、獣医循環器学、食中毒特論など)と医学関係の先端的画像診断学や麻酔学などを取り入れた実践的教育を実施します。
 ・特別研究科目では、各専門分野で臨床研究を遂行するために必要な基礎知識を修得させます。
 ・研究指導科目では、それぞれの専門分野における研究のテーマを課し、博士論文作成のための研究指導を行います。
                
 ③研究者育成コース
 ・複数指導体制の下で実験・研究を行うとともに、ラボセミナーに参加するほか、学会発表、論文作成を行い、先端的な医学・獣医学の研究を自立して遂行し得る能力を修得することを到達目標とします。
 ・研究科目では、医学・獣医学分野での研究を遂行するために必要な知識を体系的に修得させます。
 ・特別研究科目では、自立した研究者に求められる資質や能力とともに、各専門分野で研究を遂行するために必要な基礎知識や実験手技を修得させます。
 ・研究指導科目では、それぞれの専門分野における研究のテーマを課し、博士論文作成のための研究指導を行います。
                      
【学修成果の評価】
 1.学修目標の達成水準を明らかにするために、成績評価基準・方法を策定・公表します。
 2.個々の授業科目においては、成績評価基準・方法に基づき、定量的又は定性的な根拠により厳格な評価を行います。
 3.学修成果を把握するために、教育活動、学修履歴、及び学生の成長実感・満足度に係わる情報を適切に収集・分析します。
 4.ディプロマ・ポリシーに基づく学生の学修過程を重視し、在学中の学修成果の全体を評価します。
 5.GPA制度を導入し、客観的で透明性の高い成績評価を行います。
 6.学生が学修目標の達成状況をエビデンスを持って説明できるよう学修成果の可視化を行います。

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学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)

本専攻では、以下の資質・能力を身に付けるとともに、所定の期間在籍し、基準となる単位を修得し、研究論文審査と最終試験に合格した学生に、修了を認定し、学位(博士号)を授与します。
①高度臨床医育成コース
・高い倫理観を備え、専門性の高い診断・治療技術に裏打ちされた高度な研究マインドを持った指導的臨床医としての能力
・臨床と研究をバランスよく経験することにより、双方を兼ね備えた高度臨床医としての能力
・医学・獣医学の連携・融合領域における診断・治療学の知識の習得と、研究を遂行する能力
【学位】博士(医学)
②高度獣医師育成コース
・高い倫理観を備え、専門性の高い診断・治療技術に裏打ちされた高度な研究マインドを持った指導的臨床獣医師としての能力
・獣医臨床と研究をバランスよく経験することにより、双方を兼ね備えた高度臨床獣医としての能力
・医学・獣医学の連携・融合領域における診断・治療学の専門知識の習得と、研究を遂行する能力
【学位】博士(獣医学)
③ 研究者育成コース
・高い倫理観と研究技術に裏打ちされた国際的な研究を実践できる能力
・医学・獣医学の両分野を横断的に理解し、先駆的な研究および医・獣医療を推進できる能力
【学位】博士(医学)又は博士(獣医学)

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