学部・研究科等ごとの目的
近年の科学技術の高度化、社会の成熟化、児童・生徒を取り巻く教育環境の著しい変化に伴い、学校教育の現実において発生する課題は、多岐にわたり複雑化しており、このような状況の中で、教員養成大学には、21世紀の学校教育を洞察し、将来を見通した学校教育の質的改善・改革への寄与が強く求められています。
また、急速な科学技術の進歩と社会の多様化の進行に対処するため、学校教育を担う教員には、学校教育の在り方に関する識見を持ち、個々の地域や現場での条件にも即応した弾力性のある教育実践を遂行し得る資質と総合的な力量の一層の向上が強く求められています。
このような学校教育を取り巻く諸問題を背景として、兵庫教育大学、上越教育大学、岡山大学及び鳴門教育大学の4大学が連合して後期3年のみの博士課程を設置し、以下の点を通して教員養成の改善・充実に資することにより、学校教育の質的改善・改革に貢献しようとするものです。
● 総合的・学際的な視点から学校における教育諸活動及び教科の教育活動に関する
実践的研究を通して、今日の教育課題の解決に資する、実践に根ざした学校教育
学の一層の推進とその方法の確立を図る。
●上記の研究を通して得られた成果を基に、実践的能力を養う教育プログラムを確立
し、教員養成大学等に供給する。
●学校教育現場の実践的な経験を持ち、実践に根ざした学校教育学を教育研究できる
人材を育成し、教員養成大学等に供給する。
●実践的研究に裏付けられた研究能力を持って指導的役割を果たす専門的職業人を育
成し、都道府県教育委員会の教育センター等の各段階における現職研修の充実に指
導的役割を果たす人材を供給する。
入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
連合学校教育学研究科(博士課程)は、兵庫教育大学を基幹大学とし、上越教育大学、岡山大学及び鳴門教育大学の4大学が連合して構成している後期3年のみの博士課程であり、実践に根ざした学校教育学を独自の学問分野として確立し、今日の教育課題の解決と学校教育の質的改善・改革に貢献することを目的とします。
本研究科は、学校教育実践について高度で専門的な研究を行い、学校教育実践学及び教科教育実践学の分野において、自立して研究・実践できる研究者及び専門職教育者を志向する人材を求めます。
◎入学者選抜の基本方針
連合学校教育学研究科(博士課程)のアドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)に基づき、筆答試験、口述試験及び成績証明書の審査の結果を総合して入学者を選抜します。
教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)
連合学校教育学研究科(博士課程)は、これまでの教育科学及び教科専門科学の各専門分野の枠にとらわれない各専門領域を有機的に統合した授業科目を次の区分により編成し実施します。
①総合共通科目
教育実践学の構築に関わる教育研究の遂行にあたって、教育課題を的確に把握し、課題解決の方略を提示することのできる総合的な資質・能力の育成を主要な目的とします。
②専門科目
個別の研究課題について、多様な専門的視点から総合的に検討し、その課題解決能力を修得することを目的とします。
③課題研究
博士論文への発展を期待する上で必要不可欠な演習として、学生の研究課題に即した知識・技能を修得し、研究能力を培うことを目的とします。
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)
連合学校教育学研究科(博士課程)は、所定の単位を修得し、必要な研究指導を受け、博士論文の審査及び最終試験に合格して、教育実践学の研究を自立的、協働的に遂行する資質・能力を有することが認められた者に博士(学校教育学)の学位を授与します。