学部・研究科等ごとの目的
●教育研究上の目的
ロボティクス、自動運転、メカトロニクス、ナノテクノロジー・材料技術、ITなどの急速に発展を見せる工学分野においては、先進的かつ安全な近未来人間社会を様々な知の結集によって切り拓く人材、すなわちイノベータの養成が切望されています.一方、学問の細分化や高度化が進む工学分野において、専門性を担保しつつ、イノベータに求められる「未踏領域の開拓精神(フロンティアスピリッツ)」を獲得することはこれまでの大学教育では難しいのが現状です。つまり、分野融合が進む先端技術に柔軟に対応できる人材を養成するには、既存学問体系に閉じた工学の積み上げ(繰り返し)式教育では対応できないと言えます.この問題解決には、従来の工学教育を抜本的に改革した新たな教育カリキュラムや教育システムを導入して、学生が大学初等学年から自主的・能動的に自身の専門を開拓・構築していく枠組みを構築することが必要です.そこで本学では、近未来社会が必要とする技術革新(イノベーション)を、工学系異分野境界の融合や統合によって開拓・実現することを「工学のフロンティア」と位置付け、フロンティア工学類では、大学初等学年から自主的・能動的に自身の専門を開拓・構築することで、絶えず進化する先端技術をいち早く身に着けて、リーディングエッジ(最先端)になる人材を養成することを目的としています.
●入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
本学類では、機械工学、化学工学、電子情報工学の知と技を結集した最先端の教育及び研究を通して、ナノの世界から宇宙空間や人間社会にわたるまでの様々な未踏領域を切り拓き、グローバルな視点から、工学の飛躍的な発展と、近未来社会の創造を牽引していくエンジニアや研究者の育成を目指します.具体的には、ロボティクス、航空宇宙工学、高度センシング技術、ナノテクノロジー、新機能性材料など技術革命をもたらす先進的な分野から、医療福祉工学、生活支援機器、化学製品など生活や社会の調和と発展をささえる分野まで、広く興味を持つ人材を受け入れます.
求める人材
・ロボティクス、航空宇宙、スマートビークル、スマートセンシング、インテリジェント制御、ナノスケール計測、高分子、微粒子材料の開発など、新たな技術や学問分野の開拓に意欲を持つ人
・メカトロニクス、医療福祉工学、物質システムを中心とした、機械工学、電子情報工学、化学工学の分野でエンジニア、研究者、教育者の道に進みたい人
・グローバルな視点からの技術革新を通じて、次世代の社会を創造していく技術の構築に高い志を持つ人
・人間性、独創性と創造性が豊かで、自ら問題点を解決する意欲を持つ人
●教育課程編成方針(カリキュラム・ポリシー)
フロンティア工学類では近未来社会を先端科学技術で切り拓く人材を育成するために、工学の未踏領域(フロンティア)を分野境界の融合及び分野統合により開拓する素養を身につけるためのカリキュラムを編成しました.コース制は採用せず、学生は履修科目を組み合わせた「プログラム」を、自身のキャリア設計に基づいて複数修得します.2年次には、主に工学基礎科目群ならびにコアプログラム(電子機械、機械、化学工学、電子情報のいずれか、あるいは複数)を修得し、工学各専門分野の基礎を学びます.続いて、3年次において、これらの融合・統合に関する6つのフロンティアプログラムのいずれか、あるいは複数を修得します.さらに、4年次においては、「ラボ」(異分野融合を前提とした柔軟性の高い研究チーム)に配属し、コアプログラム、フロンティアプログラムの修得を通じて身につけた異分野の知識を融合・活用し、先端分野研究に関する「卒業プロジェクト」を自ら立案・計画し、教員の指導のもと取り組みます.
●学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)
フロンティア工学類ではコース制は採用せず、学生は工学の専門分野の基礎を学ぶ4つのコアプログラムと、工学の異分野融合領域を学ぶ6つのフロンティアプログラムを組み合わせて履修します.その課程において、金沢大学<グローバル>スタンダード(KUGS)及び本学類が掲げる人材養成目標を踏まえ、7つの設定された学修成果を達成した者に、学士(工学)の学位を授与します.
入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
【フロンティア工学類】
本学類では,機械工学,化学工学,電子情報工学の知と技を結集した最先端の教育及び研究を通して,ナノの世界から宇宙空間や人間社会にわたるまでの様々な未踏領域を切り拓き,グローバルな観点から,工学の飛躍的な発展と,近未来社会の創造を牽引していくエンジニアや研究者の育成を目指します。具体的には,ロボティクス,航空宇宙工学,高度センシング技術,ナノテクノロジー,新機能性材料など技術革命をもたらす先進的な分野から,医療福祉工学,生活支援機器,化学製品など生活や社会の調和と発展をささえる分野まで,広く興味を持つ人材を受け入れます。本学類ではコース制は採用せず,電子機械,機械,化学工学,電子情報の4つのコアプログラムと,知能ロボティクス,バイオメカトロニクス,マテリアルデザイン,計測制御システムデザイン,ヒューマン・エコシステム,ナノセンシングの6つのフロンティアプログラムを組み合わせて履修します。
求める人材
・ロボティクス,航空宇宙,スマートビークル,スマートセンシング,インテリジェント制御,ナノスケール計測, 高分子,微粒子材料の開発など,新たな技術や学問分野の開拓に意欲を持つ人
・メカトロニクス,医療福祉工学,物質システムを中心とした,機械工学,電子情報工学,化学工学の分野でエンジニア,研究者,教育者の道に進みたい人
・グローバルな視点からの技術革新を通じて,次世代の社会を創造していく技術の構築に高い志を持つ人
・人間性,独創性と創造性が豊かで,自ら問題点を解決する意欲を持つ人
選抜の基本方針
■一般選抜
機械工学類とフロンティア工学類と電子情報通信学類の選抜を一括して行います。この一括入試では基礎学力に加え, 3 学類において基礎となる数学・物理・英語の学力を評価します。入学後,学生⾃らが⾃⼰の適性を判断しながら進路を見つけていく経過選択制を導入しており,各学類への所属は2 年次からとします。出願時に所属を希望する学類がある場合は1 つだけ優先配属を申請でき,優先配属は入試成績により決定します。ただし,優先配属が決定した場合でも, 2 年進級時に優先配属を辞退して,他の2 学類を再希望することができます。
■超然特別入試(A-lympiad選抜)
「日本数学 A-lympiad」 における受賞及び調査書を参考にして,理数系分野の高いレベルの学力,フロンティア工学類に対する理解と勉学意欲及び資質等を口述試験(プレゼンテーションを含む)によって総合的に評価します。
■女子枠特別入試
大学入学共通テストで数学,理科及び外国語の基礎学力を評価するとともに,口述試験により,主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度,工学分野の資質,論理的思考力,表現力などを評価します。
■帰国生徒選抜
理系基礎科目である数学,物理及び英語の学力を重視するとともに,成績証明書(調査書)により基礎学力を評価します。
■国際バカロレア入試
理系基礎科目である数学・物理の学力を成績評価証明書により評価するとともに,口述試験により,工学分野の勉学意欲及び資質を評価します。
■私費外国人留学生入試
日本語の聴解・読解力に加え,理系基礎科目である数学,物理,化学及び英語の学力を重視するとともに,口述試験により,日本語によるコミュニケーション能力,工学分野の勉学意欲及び資質を評価します。
■編入学試験
機械工学分野選択時:機械工学の基礎科目である数学,物理学,材料力学,熱力学,流れ学,機械力学の学力を重視し,成績証明書(調査書)と口述試験により,基礎学力を評価します。
化学工学分野選択時:化学工学の基礎科目である数学,物理化学,移動現象論,反応工学の学力を重視し,成績証明書(調査書)と口述試験により,基礎学力を評価します。
電子情報工学分野選択時:電子情報分野の基礎科目である数学,電気回路,計算機基礎の学力を重視し,成績証明書(調査書)と口述試験により,基礎学力を評価します。
入学までに身につけて欲しい教科・科目等
大学入学共通テストで課している科目(理系科目及び文系科目)及び一般選抜の個別学力検査で課している科目(数学・理科・英語)について,十分理解しておくことが必要です。また,身の回りのモノづくりや製品の仕組みから日常的な科学現象まで,幅広い興味と探究心を持つことを望みます。
入学までに身につけて欲しい教科・科目等/編入学試験
機械工学分野選択時:機械工学の基礎科目,これらに関連する実験実習科目を履修し,身につけ
ておいてください。また,ロボティクスなど機械工学の先進分野への興味ならびに,人間及び環境と調和する機械技術への探求心と問題解決のための意欲を持つことを望みます。
化学工学分野選択時:数学,物理学,化学及び英語は,編入学後の本学類における授業及び研究の基礎として非常に大切ですので,しっかりと学び,身につけておいてください。また,化学工学分野の基礎科目はもちろんのこと,実験科目も履修していることを望みます。
電子情報工学分野選択時:数学,物理学及び英語は,編入学後の本学類における授業及び研究の基礎として非常に大切ですので,しっかりと学び,身につけておいてください。また,電子情報分野の基礎科目はもちろんのこと,実験科目も履修していることを望みます。
教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)
フロンティア工学類では近未来社会を先端科学技術で切り拓く人材を育成するために、工学の未踏領域(フロンティア)を分野境界の融合及び分野統合により開拓する素養を身につけるためのカリキュラムを編成した。コース制は採用せず、学生は履修科目を組み合わせた「プログラム」を、自身のキャリア設計に基づいて複数修得する。2年次には、主に工学基礎科目群ならびにコアプログラム(電子機械、機械、化学工学、電子情報のいずれか、あるいは複数)を修得し、工学各専門分野の基礎を学ぶ。続いて、3年次において、これらの融合・統合に関する6つのフロンティアプログラムのいずれか、あるいは複数を修得する。さらに、4年次においては、「ラボ」(異分野融合を前提とした柔軟性の高い研究チーム)に配属し、コアプログラム、フロンティアプログラムの修得を通じて身につけた異分野の知識を融合・活用し、先端分野研究に関する「卒業プロジェクト」を自ら立案・計画し、教員の指導のもと取り組む。
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)
フロンティア工学類ではコース制は採用せず、学生は工学の専門分野の基礎を学ぶ4つのコアプログラムと、工学の異分野融合領域を学ぶ6つのフロンティアプログラムを組み合わせて履修する。その課程において、金沢大学<グローバル>スタンダード(KUGS)及び本学類が掲げる人材養成目標を踏まえ、以下に掲げる学修成果を達成した者に、学士(工学)の学位を授与する。
・工学や科学の基礎となる数学・物理学・化学の基礎的能力を身につける。
・電子機械工学、機械工学、化学工学、電子情報工学のいずれか、あるいは複数の分野の基礎を理解し、応用できる幅広い能力を身につける。
・課題探求・実践学習を通した自主性、創造性、協調性、発表・報告能力及び国際的コミュニケーション能力を身につける。
・技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、及び技術者が社会に対して負っている責任(技術倫理)についての自覚と、グローバルな視野から工学の発展を多面的に考えることができる素養を身につける.
・ モノづくりに関する専門知識、及びそれらを経済性・安全性・信頼性・社会及び環境への影響を考慮しながら実践できる応用能力、デザイン能力、マネジメント能力を身につける。
・メカトロニクス、インテリジェントロボット、スマートビークル、ナノテクノロジー、新素材、計測制御システムなど、工学における先進的な融合分野に挑戦し、最新の工学ツールを使う能力、ならびに社会の持続的発展に貢献する意欲と創造性を身につける。
・人間・生活支援機器、医療福祉技術、環境負荷低減(エコシステム)、生体現象のセンシングなど、近未来社会における生活や社会の調和と発展をささえるテクノロジーをシステムとして統合するための幅広い専門知識と問題発見・解決能力(ソリューション)を身につける。