学部・研究科等ごとの目的
1995年、生物資源科学部は、「生物、生態、生命、生産、生活を包含するライフを総合的に科学する学部」」として創設されました。以来、生命現象の基本原理から、生物資源の育成、利用、開発、保全とそれを育む環境など広範囲にわたる教育・研究を行ってきました。2012年には、生物資源と地域資源の活用・創造・循環・管理の実現をより明確にした「農林生産学科」と「地域環境科学科」を新設し、既存の「生物科学科」と「生命工学科」との連携を強める教育・研究を行うことにより、社会的要請に応える人材を育成してきました。近年、社会や地域のニーズに応じ、地域の活性化、創生に資するための機能強化を目指した大学改革が進められ、生物資源科学部の「ミッションの再定義」(①汽水域の生物資源の利活用、②高齢化社会における豊な農山村の創造に寄与する学際的研究)をさらに進展させるためにも、これらの分野で活躍できる高度技術者(理系プロフェッショナル人材)の養成が求められています。
2018年、本学部が担うべき社会的責任に対応する「生命」、「生産」、「環境」に焦点を当て、これら3分野をより明確にした「生命科学科」、「農林生産学科」、「環境共生科学科」の3学科に再編することにより、生命科学、農林生産、食料、農業経営・経済、生態環境に関する幅広い知識と生物資源を有効に利活用できる技術や知識、さらに生態環境を総合的に保全・管理するための知識と技術を有し、国際的視野に立って、これらを活用した産業・地方自治体に貢献できる人材を育成します。
入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
■生命科学科
●求める学生像
生命科学科では,生命が織りなすさまざまな現象について,分子,細胞,組織,個体,生物集団など多様な階層での理解を深め,そのメカニズムを探究し,生命解析の高度な技術を修得することにより,生命科学分野における新たな概念の創出や正確な知識の普及,あるいは生物資源の利 活用の開発に意欲がある,次のような人を求めます。
1.高等学校卒業段階の基礎的な学力を十分に身につけている人
2.自ら学ぼうという学習意欲,論理的な思考とそれを表現する能力を高めていく意欲のある人
3.生命現象への探究心や科学的好奇心に富んだ人
4.修得した生物学や化学に関する知識・経験ならびに科学的な考え方を活かし,他者と協働して,将来,教育,産業,公共等の分野で活躍し,社会に貢献する意欲のある
■農林生産科学科
●求める学生像
農林生産学科では,自然,生物,食に興味があり,農林水産業の現状と課題・技術・研究・普及に関する知識と技能を深めようとし,農林水産業の将来像を探究し,その実践のために必要となる専門知識や技術を学ぶ意欲のある,次のような人を求めます。
1.高等学校卒業段階の基礎的な学力を十分に身につけている人
2.自ら学ぼうとする姿勢を持ち,他者と協力して学べる誠実な人
3.山陰地域の農林水産業が抱える課題とその解決に強い関心を持っている人
4.国内外の農林水産業の発展に貢献しようとする強い意欲を持っている人
■環境共生科学科
●求める学生像
環境共生科学科では,資源と環境を適切に保全・管理しながら持続的に利用する環境調和型社会の創造に関心を持ち,その実践のために必要となる専門知識や技術を学ぶ意欲のある,次のような人を求めます。
1.高等学校卒業段階の基礎的な学力を十分に身につけている人
2.論理的に思考し,客観的な事実から未知の課題や問題に対する判断を行って,その結果を的確に表現する,一連の能力を高めようとする人
3.旺盛な学習意欲と明確な目的意識を持ち,主体性をもって多様な人々と協働して専門知識や技術を学ぶ態度を身につけている人
4.山陰地域が有する豊かな資源と環境を保全・管理するために必要な専門知識や技術を学び,将来,地域に貢献したいと考えている人
詳しくは大学のウェブサイトを参照してください。
教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)
本学部には,生命科学,農林生産学,環境共生科学の3学科を置き,さらに専攻する分野に応じて各学科に4つの教育コースを設けています。
詳しくは大学のウェブサイトを参照してください。
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)
人材育成目標(社会における顕在・潜在ニーズ、卒業生が身につけるべき資質・能力)
生物資源科学部では、学士課程において以下に掲げる資質・能力を身につけた者に学士(生物資源科学)を授与します。
1.生命科学、農林生産、食料、農業経営・経済、生態環境に関する幅広い知識と生物資源を有効に利活用できる技術や知識
2.生態環境を総合的に保全・管理するための知識と技術
3.国際的視野を有し、産業・地方自治体に貢献するための知識や技術
目標としての学修成果(学修成果として身につく具体的な資質・能力の項目)
1.人間・社会・自然に関する幅広い教養を身につけている。
2.理学や農学に関わる基礎的な知識を身につけている。
3.研究の一環として、専門知識を含む英語科学論文の内容を理解することができる。
4.多角的な視点、批判的思考力を備え、各専門分野における課題の解決に主体的に取り組むことができる。
5.研究の一環として、必要なデータを収集・整理し、それらを解析して結論を論理的に導くことができる。
6.得られた研究成果を文章や口頭で適切に表現することができる。
7.地域産業と協働した持続可能な社会の実現に有用となる、生物資源の持続・有効利用や環境保全などに関する専門知識や技能を身につけている。
8.生物資源科学に関する専門的な知識・技能を応用し、既存の専門分野の枠組みを超えた新たな価値の創造に向かう姿勢を身につけている。