学部・研究科等ごとの目的
農学の基礎的分野の教育・研究を通して幅広い視野と探求力を教授し、豊かな人間性に基づいて責任感と倫理観を持ち、社会の要請に対し、独創性と柔軟性をもって対応できる農学の専門的素養を持った人材の育成を目的としています。
〇食料生命環境学科の目的
食料、生命、環境科学を総合的に学習し、総合的な判断力を有したバランス感覚と強い好奇心と探求心を有し、おもに「安全・安心な農畜産物の生産・流通・加工」、「機能性食品素材等の開発と利用」、「緑豊かな環境の維持と保全」、「地域の活性化」に取り組み、高い見識と展望を持ち、自ら諸課題を解決する能力のある人材の養成を目的としています。
入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
農学部は、日本有数の穀倉地帯であるとともに、豊かな自然に恵まれた庄内平野に位置しており、農学、生命科学、フィールドサイエンス等を学ぶ場として最適の条件を備えています。本学部は食料生命環境学科と附属施設のやまがたフィールド科学センター(FSC)からなり、全学組織の山形大学アグリフードシステム先端研究センター(YAAS)においても中心的役割を担っています。これらの組織をとおして、21世紀における国内外の諸問題の解決、資源循環・環境調和型社会の創生に取り組む人材育成に向けて、活発な教育・研究を進めています。また、大学院修士課程や博士課程に進学して、学問研究をさらに深める道も開かれています。
農学部の求める学生像及び入学者選抜の基本方針は以下のとおりです。
求める学生像(3つのC)
Challenge :知的好奇心が旺盛で、自ら課題を発見し、その解決に向かって行動できる人
Cooperation :自然と人間を愛し、人との出会いを通じて学びあいたい人
Contribution :人類社会の直面する食料問題や資源問題、環境問題等に関心を持ち、地域社会及び世界に貢献したい人
教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)
山形大学の教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)に沿って、教育プログラム(農学)では、農学部学生が体系的かつ主体的に学習できるように教育課程を編成し、これに従って教育を行います。
1. 教育課程の編成・実施等
(1) 学士課程基盤教育においては、豊かな人間力と社会力を醸成する基盤共通教育科目と、専門分野の中核となる概念や原理を理解する基盤専門科目とが有機的に構造化されたカリキュラムを編成する。
(2) 食料、生命、環境科学について総合的で幅広い知識を持つため、基盤専門科目において、コース配属前の学生に対し、専門基礎導入科目を開講し、幅広い分野の教育を展開する。コース配属後も、幅広い分野の教育を受けられるように学科共通科目やコース選択科目を配置する。
(3) 強い好奇心と探究心、諸課題への高い見識と展望を持って自ら解決する能力と、総合的な判断力を有した学生を育てるため、講義科目と、実験・実習、演習科目とを効果的に配置し、併せて、学習の成果を社会生活や職業生活の場で生かせるよう、キャリア科目及び、学外・海外での実習科目を配置する。
(4) 各コースにおいて定める専門的知識と能力が身につくよう、各コースに専門科目を配置する。
(5) 学部・学科を越えた授業科目を展開する一方、卒業時の学習到達目標の達成に必要な科目を選択するため、各授業科目で修得される知識・能力等を明確化したシラバスを作成する。
(6) 各コースにおける課題を解決するための理論や技術を学んだ上に、専門分野のより高度な知識の習得を目指す「基幹プログラム」を配置する他、それらの理論や技術を活かして国際的に活躍したい学生を対象とする「国際展開プログラム」 、及び、地域の活性化に貢献したい学生を対象とする「地域創生プログラム」も配置する。
2.教育方法
(1) 生涯を通じて主体的に学び続ける動機づけとなるような、多様で学際的な知識と技能が身につく初年次教育を展開する。また、必要に応じて、基礎学力の定着を目的とした授業時間外学習を促す。
(2) 自ら課題を発見して、解決に向けて探求し、成果を表現する能力を培うため、協働による参加型、対話型の学生主体の授業を拡充する。
3.教育評価
(1) 学習者が到達度を確認できる明確な成績評価基準を策定し、不断の教育課程の点検と学生の学習成果を組織的に評価する。
(2) 良識ある市民に求められる知識と技能、さらには主体的・自律的に学習に取り組む姿勢を評価する。
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)
山形大学の学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)のもと、教育プログラム(農学)では、基盤教育及び学部の専門教育を通じて、以下のような知識や能力を獲得した学生に「学士(農学)」の学位を授与します。
1.豊かな人間性と社会性
(1) 人類の叡智と多様性に関心を持ち、洞察力をもって主体的、自律的に学び続けることができる。
(2) 健全な批判精神を持つ良識ある市民としての倫理観と責任感を持っている。
(3) 変化する社会の諸問題に他者と協働的に挑戦し、地域から世界へ羽ばたく勇気がある。
2.幅広い教養と汎用的技能
(1) 自分がどのような社会状況の中で生きているかを認識し、それをもとに判断し、行動できる。
(2) 現代社会を生き抜くための基本技能として、論理的思考力とチームワーク力及び膨大な情報の取捨選択力を身につけ、社会生活に活用できる。
(3) 他者の多様な価値観を理解し、自らの考えを論理的に説明することにより、相互理解を促進するコミュニケーション能力がある。
3. 専門分野の知識と技能
(1) 食料、生命、環境科学について総合的な判断力とバランス感覚を身につけている。
(2) 食料、生命、環境科学について強い好奇心と探究心を身につけている。
(3) 選択したコースの専門的な知識、技術、情報処理方法、語学力を身につけている。
(4) 基礎科学と基礎技術に関する知識を多角的に使うことができ、多面的に応用できる技能を身につけている。
(5) 研究実行力、科学的思考力、問題解決力を身につけている。
(6)「基幹プログラム」の履修者は、上記(1)~(5)に加えて、選択したコースにおけるより高度な専門知識や技術を身につけている。
(7)「国際展開プログラム」の履修者は、上記(1)~(5)に加えて、グローバル化の進む日本社会の 課題を解決するための国際的感覚や語学力を身につけている。
(8)「地域創生プログラム」の履修者は、上記(1)~(5)に加えて、地域の活性化とその好循環の維 持を実現するための地域社会をマネジメントする能力を身につけている。